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八村をチームワークアウトで見る必要性がない程高く評価していたウィザーズの裏話「我々は君を三年間見てきた。」

2019年06月22日
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八村塁がワシントン・ウィザーズから9位で指名を受けた事はモックドラフトなどの前情報を仕入れていた者からすると驚きだっただろう。

八村本人も一桁指名も有り得ると思いつつも、ドラフトで指名されるまでウィザーズとは接触がなかったと語った事から、嬉しい指名であると同時にサプライズだった感は否めない。

しかしウィザーズが彼を指名したのは突発的な判断ではなく、入念に練られた計画によるものだったそうだ。現在ウィザーズのシニアバイスプレジデントであり、4月に解任されたアーニー・グランフェルドに代わりGM職も務めているトミー・シェパードがその詳細を明かした。

以下はドラフト後の彼のインタビューの和訳だが、目を通して頂ければその過程を感じてもらえるだろう。(動画内で記者からの質問が大半カットされているので詳細な質問内容は不明)

 

「彼は我々がここ数年間見続けてきた選手だが、彼は遅咲きだと思うね。これから素晴らしい2ウェイプレイヤー(攻守において優れた)になる可能性を秘めている。彼には攻守での成長を期待しているし、それに応えてくれるポテンシャルがある。そしてもう一度言うが彼は遅咲きだ。それがますます興味を引いているんだ。更に彼は素晴らしい人間性を持っている。」

 

“八村に加え優秀なプレイヤーが他候補にいましたが、八村を選ぶ事は難しい判断でしたか?それとも既に決断をしていたのですか?”

「我々は彼を指名すると決めていた。(9位で)もちろん他の選手でも有力候補はいたが、私は彼の現在のポテンシャル、そしてこれまでの過程を見て、彼をとても評価していたんだ。彼は一年目からプレーする準備が出来ているよ。彼に重大な教えをしなければならないという必要性はない、彼はコートに立てると思っている。もちろん期待する上で管理しないといけない事はあるが、彼はすぐに貢献してくれるさ。そして彼は素晴らしい人間だ。彼とはこれまで電話でも話したし、ワークアウトも見てきた。特にこの2年は彼に引っ付いてプレーをチェックしていたよ。日本のW杯本戦出場において彼はチームの中心となっていたがその熱狂ぶりは凄いものがある、彼は2020年のオリンピックでも日本の中心となるだろうね。あの年齢で、成熟して、たくさんのものを背負っている。NBAでも上手くやっていけるだろう。」

 

“チャウンシー・ビラップスが八村をカワイ・レナードと比較した事について。”

「チャウンシーとは気の知れた仲だが、それをあえて言う必要もなかった。(笑)自分も彼らの伸び代において似ている点があると思うが、カワイは彼の道を歩んでいるし、塁も彼の道を進むんだ。まぁ比較は自然とされてくるだろう、彼らはどちらも物静かな所があり自分を大きく見せる事をしない。自分のプレーでそれを見せるんだ。それが共通点となれば私もいつでも納得するよ。なぜならカワイは間違いなくリーグで最高のプレイヤーの一人だ。彼は今ロード・オブ・ザ・リングだね。だが今その期待を彼に背負わせるのは公平ではない、彼自身の道を進んで欲しい。ただ心の底から思う事は、彼には(レナードと)同じように振舞っていって欲しいという事だね。」

 

「今この時期になったら、確認するだけだ。これまでの試合が履歴書だ。彼のゴンザガでの活躍がその実力の証明だよ。今はこれまでの我々の方向性を確認して、妥当か見極める時というだけだ。もう行き着く所には来ている。彼のロサンゼルスでのワークアウトは私達が信じていた事を十分納得させるものだったし、あれは重要だった。知っての通り、彼は私たちのワークアウトには来ていないが、事前に彼を指名する上で知っておくべき事は揃っていたんだ。我々は過去にも同様の事をしているし自信がある、ワークアウトせずに指名していた。それで上手くいったんだ。我々は興奮しているよ。彼のゲームを見た他の選手も同じだよ、NBA選手は才能を見抜けるんだ。才能を持つものは才能持つものが分かる。彼らも喜んでいるよ。彼らに聞いて私は放っておいてくれ。(笑)」

 

「我々のドラフトルームは前進していく上でデータやその価値から導き出されるものを見ている。我々はたくさんの異なる視点を通して選手たちを見極めているんだ。今我々が持っているたくさんのアイディアからどうチームを組み立てていくかとても楽しみだよ。これから特定の部分を突き詰めていくが、選手の将来的な健康に関しては熟考しなければならない。なぜなら健康は最優先事項だからね。ロッタリーになれた内の7人ぐらいは怪我でワークアウトすら出来なかった。そして彼らは19歳だ、それは恐れる事ではある。選手の健康状態がどうあるか、それはとても重要だ。彼(八村)の現状は素晴らしい。」

 

「我々はいくつかのチームがトレードアップして先に彼を指名しようとしているという話を聞くまではトレードバックしようとしていた。そこには猫とネズミの戦いがあったね、常にチームの最善を考えていなければならない。複数のチームが彼に熱視線を送っているのは知っていたよ。我々が問い合わせのコールを受けた時、誰についての話かはもう分かっていたので、”ありがとう” とだけ伝えて通話を切った。そして念願の男を獲得したんだ。」

 

「(これからの成長は)コーチ陣、そして彼自身の手にかかっている。それを証明しなければならない。全ては自ら勝ち得ないといけないからね。彼はそのポテンシャルを持っていると我々は信じている。そしてそれは一夜にして起こるものでない、しっかり管理して時間をかけて成長を見届けていきたい。彼は英語を話し始めてまだ3年だ、しかし彼のバスケットボールは宇宙の言語だからね。彼のプレーは素晴らしい。皆が彼の成長を心の底から楽しむと思うよ。」

 

 

次にウィザーズの監督であるスコット・ブルックスのインタビューだが、彼はゴンザガ大の監督であり八村の恩師のマーク・ヒューから情報を得ていたそうだ。

 

「(ドラフトの朝に)コーチヒューと話したんだ。彼はコーチとして選手に求めることにおいて、とても重要な幾つかの点を教えてくれた。(八村は)練習熱心だ。彼は毎日努力する。その面においては全く心配する必要がないと断言できるとね。彼は才能があるし、その努力によって、優れた2ウェイプレイヤーとなるだろう。我々のロスターはこれからたくさんの決断を下さなければならないが、彼にはとても良い機会が待ち受けている。たくさんの若者たちが成長曲線上にあるが、彼と明日会えるのが楽しみだ。すぐにでもそのプロセスを始めたいね。」

 

「リーグはたくさんのプレイメーカーを必要とする方向に進んでいる。ここ数年ボールを動かし、それをビッグマンがこなす事が全てのチームにおいて重要となっている。彼はリバウンドを自ら取り、ボールも運ぶ事が出来る、我々はバックコートデュオに全てのボールハンドリングやプレイメイキングを任せるわけにはいかない。さっきも言ったが、彼は成長曲線上にいて、これから他のコーチ達と彼の現状を見極めていきたい。彼は守備でも貢献するし、速攻の起点にもなれるはずだ。」

 

「(八村が他ルーキーよりも年齢が上だが)私にとっては、19、20、21歳どれも若者という点でそこまで変わらない。優れていればこれから10年、12年、15年程のキャリアを積み上げていく事になるわけだが、その年齢差は大したものではない。我々は彼の中に我々が必要としているものを見出したわけで、ロスターの助けとなってくれるはずだ。彼はプログラムの一員となり、しっかりコーチ出来る選手となってくれる。コーチ(ヒュー)と話したが、彼が問題になる事はない。我々は彼のゲームに対する姿勢、準備に尊敬の念を抱いているし、更にとても成熟している。彼はこれまで色々な事を経験して来ているよ。日本から初となる一巡目指名だ、彼がインタビューで見せたあの笑顔が見れた事は本当に嬉しい。あの笑顔を通して、彼のゲームに対する愛を感じたよ。」

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「彼の周りには優れたリーダーシップを持つプレイヤーがいるのは良い事だ。ブラッド(ブラッドリー・ビール)がいるし、ジョン(ジョン・ウォール)もリハビリ中だが、彼も協力してくれる。彼の良き手本となる選手と毎日会えるんだ、素晴らしい事だ。我々は本当に興奮している。あのドラフトの5分間のために大変な労力を費やし、その結果望む男を獲得出来た。」

 

「(意外な指名だったという件について)良い質問だ。正直な所、トミーがおらず私のみだったら不安だった。あなた方も心配しただろう。しかしこの数ヶ月、トミーとそのスタッフが毎日この指名のために入念な準備をして来ているのを見てきたんだ。そして彼を信頼し、その決断を尊重した。私は彼が導いた現在に満足しているし、本当に素晴らしい仕事をしてくれたと思っている。この指名のために共に素晴らしいプロセスを歩んで来たが、もし私が外部の人間、もしくはここに来たばかりの者だったら不安だった可能性はある。しかし私はトミーの仕事を一日中見てきている、今日の指名のために良い状況にいる事は確信出来ていた。」

 

「我々が素晴らしい選手を獲得出来た事を誇りに思う。彼は優れた人格を持ち、良い姿勢で毎日練習に臨んでくれることだろう。彼の代理人の一人と話したが、彼は早朝6時からのトレーニングも好むそうだ。最高だ。私はそうした朝早くから活動する選手が大好きなんだ。朝はたくさんの選手が参加したいとは思わないし、気が散ることもない、仕事をこなすには最高の時間と言える。」

 

「今は簡単に(選手の)チェックが出来るからね。ハイライトはYouTubeにあるし、卑怯な気もするが、それでプレーは見れる。しかしハイライトだけでは分からない事も多々あるのが事実だ。彼がどう上手くプレー出来るか、どこに進化の余地があるか、試合でリードする展開、追う展開の時どうするのか、普段のローテーションより早い段階でベンチに下げられたらどう反応するか、ファールの後の反応は… 私が見たものは好感触だったが、まだ直接は見る事が出来ていない。私はスカウト陣を信頼しているし、今私が得ているものも含め、とても満足だ。彼がこれから試合をこなし、自身を開拓していくのが楽しみだ。彼と共に歩むプロセスが待ち切れないよ。」

 

「今リーグはポジションレスの方向に進んでる。聞こえはいいが、それが真実だ。プレイメーカーが必要で、強い選手やチームはスモールラインナップに対応している。彼は複数のポジションを守る事が出来、スモールラインナップにおいて3番、4番でプレー可能だ、5番も有り得るかもしれない。これからスタッフと話し合い、早くそのプロセスを始めたいね。」

 

 

こうして彼らは八村塁に辿り着いた。

こちらはウィザーズの公式ツイッターで公開された、ウィザーズフロントから八村への電話だ。

トミー「ルイ!ようこそワシントン・ウィザーズへ!皆今ここにいるよ。」

ブルックス「やぁルイ!おめでとう!明日会えるのを楽しみにしているよ。」

トミー「我々は本当に興奮しているよ、そしておめでとうと伝えたい。我々は君を三年間見てきたからね。本当に興奮しているんだ。明日会おう。代理人に話して全て準備をさせるようにしておいたからね。ありがとう、家族よ!楽しみだ!」

 

ウィザーズはこれまで八村と直接接点を持たず、チームでのワークアウトもしていなかったことから驚きの指名だった事は否定出来ず、正規のGMがいない事により準備不足になったのではという声も上がっているが、いずれにせよウィザーズは9位という高順位で八村を指名した。全てはこの事実に終結する。

既にウィザーズはSNSを通して八村のインタビューや日本語を添えたツイート、DCでの歓迎ムードなど彼を全面サポート&アピールする姿勢を示している。

 

そして早くもユニフォーム姿もお披露目された。ちなみにこの9は指名順位が即席でつけられているそうだ。

 

あとは彼がコート上でその実力を証明するのみ、彼ならきっとやってくれるはずだ。


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About cata.

cata.
96-97シーズンよりNBAを見始め、それがきっかけで中学からバスケを始める。高校ではNBAファンサイトの運営に夢中になり青春を台無しにする。大学から渡米し7年滞在後に帰国。三度の飯より四度の飯が好きってぐらいダンクを愛するB型アラサー。

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