現在NBAはオーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに22チームが集結、シーズン再開に向けて動いている状況だが、一度バブル(外界との接触を断っている状況を泡の中にいると表現)入りした選手は新型コロナウイルスの感染を防ぐべく外界との接触が断たれている。
選手達はシーズンを戦う上であらゆる犠牲を払わなければならない状況下にあるが、そんな中ロサンゼルス・レイカーズのアレックス・カルーソ(26)が自身にとっても一大イベントである2歳上の姉の結婚式を欠席するという決断を下した。
カルーソはバブル入りする前にレイカーズの監督であるフランク・ボーゲルとゼネラルマネージャーのロブ・ペリンカに姉の結婚式に出席する許可を得ていた。
またNBAのヘルス&セーフティーガイドラインによると選手達がバブル外に出た場合は基本的に10日間、最長14日間の隔離期間を設けなければならないが、元々予定されていた身内の結婚式などを含め、酌量出来る状況かつバブル外で新型コロナウイルスの検査を受け、陰性が続いていればチームと合流する前に4日間のみの隔離期間を設ければ良しとされていた。
しかしリーグの伝染病の専門家は期間延長を勧める事が出来、その結婚式が行われるテキサスは現在コロナウイルスの感染ホットスポットにあり、100人以上が集う結婚式への参加との事でNBAがカルーソは約10日間の隔離期間を設ける必要があるとレイカーズに伝えていた。
それでもボーゲルとペリンカはカルーソに結婚式に出席するよう励ましていそうだ。しかしカルーソ本人は欠席する意向を固めた。
「もし自分が優勝に遠いチームに所属していたら、8位シードギリギリとか、それなら話は違ったかもしれない。」
と語ったカルーソ。現在レイカーズは西の最高勝率であり、今季は優勝を十二分に狙える位置にいる。事の重大さを理解した上での決断だったのだろう。
「最悪のシナリオは、(自分がコロナウイルスに感染し)ウイルスの潜伏期間で検査をパスし、チームに合流してしまう事だ。」
またレイカーズは先日カルーソと同じポジションかつベテランポイントガードであるラジョン・ロンドが右手親指を骨折し6~8週間の離脱を余儀なくされていた。そして同じくガードのエイブリー・ブラッドリーが息子の健康問題によりシーズン全休を発表していた。ガードの層が薄くなっているのも彼がバブル内に留まる事を決めた要因の一つだ。
「彼ら(レイカーズの選手達)はどっちを取っても自分の決断を尊重してくれたよ。そして我々が今成し遂げようとしている事において自分の存在がどれ程重要かも再認識させてくれた。エイブリー・ブラッドリーが不在で、ラジョン・ロンドが手を怪我した。より責任が増しているんだ。」
最終的にレイカーズの全員がカルーソの結婚式出席を了承していたが、カルーソはチームに留まる事を決断した。
彼らは背中を押してくれた。誠実なサポートをこの組織から感じたよ。
困難な状況下で大きな犠牲を払いレイカーズに忠誠を誓ったカルーソ。スターター起用も有り得ると噂される彼がどれ程の活躍を見せてくれるか、大いに注目したい。
▼ アレックス・カルーソ 2019-2020 ハイライト ▼
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