近年のNBAはヤワである。
以前和訳しましたシャック&コービーの対談でも聞かれた意見ではありますが、今シーズン再びレイカーズへ復帰したワールドピースが現代のNBAを体験した上でその風潮を強調しました。
「1999年に俺がNBAに来た時は、今よりももっとラフだった。現代の試合はキッズのためのゲームと言えるだろう。もはや”MAN’S GAME(オトコ達の試合)”ではないよ。」
「今はプレイヤーの親達が過保護なんだ。彼らはAAUのコーチに大してわめきちらすんだ。審判に対してもそうだ。””あれはファールだ!あれはファールだ!”って。」
「親達はただ家に止まっていて欲しいと思う事がしばしばあるね。試合には来ないで欲しい。そして”あれはファールだ!”と主張する親達の子供がそのまま影響を受けている。彼らが今のNBAプレイヤーだ、そこで問題が生じる。赤ん坊のようなプレイヤーがプロとして溢れているんだ。」
「もうオトコ達のゲームではない。赤ん坊達のゲームだ、ヤワな野郎がどこにでもいるんだ。みんなヤワ。もはや誰もハードじゃない。だからただそれに慣れるしかない、それに合わせる、それだけだ。」
この意見に対して、ある程度年齢を重ねたNBAファンは同意する方が多い様ですが、実際昔よりソフトになったという点では事実そうなのでしょう。
しかし、それが良いか悪いかはまた別の話でして、以前のような喧嘩スタイルのバスケにならないようにルール改正などが行われて今のNBAに至ったわけなので、今のNBAがオトコ達のゲームではないというのはいささか短絡的ではなかろうかとも個人的には思います。
そして、この発言をしているワールドピース自身が2004年にNBA史上最も大きなトラブルであったと言われる、「パレスの騒乱」を引き起こした人物であるというのがまた意味深な所ですね、、、
パレスの騒乱とは、2004年11月19日にピストンズホームで行われたペイサーズ対ピストンズ戦、第4Q終盤にベンウォレスがワールドピース(当時の名前はロンアーテスト)からのプッシングに対して激怒しワールドピースを突き飛ばして乱闘に発展、ふてくされたワールドピースがオフィシャル横に寝っ転がった所、適地のピストンズファンが紙コップを投げつけそれがワールドピースにメガヒット、キレたワールドピースに続きチームメイトも観客席になだれ込み大乱闘という事件でした、Jオニールが勢いで体勢を崩しながら放ったピストンズファンへの顔面パンチが衝撃的でした、、、
あれから10年以上の月日が流れたわけですが、確かにゲームはソフトになったかもしれません、しかし今も多くのNBAファンがNBAを見続けていますし、昨シーズンも大いに盛り上がりましたから、今のNBAは今のNBAであるべき姿と言っていいのではないでしょうか。
確かにかつての80s&90sのブルズ対ピストンズ、ニックスなどに代表されるように当時はぶつかり合いもハードで見応えは十分あったでしょうが、あれはあれであの時代の良さ、そして今は今の時代でまた違った良さがあるはずです。
この世で変わらないものはない、という事が「唯一変わらない」事でありますから、そういう意味でワールドピースの最後の発言、「それに合わせる」というのはやはりプロなのでしょう、まぁ合わせないと歴史を繰り返す羽目になりますからね、、、(汗)
今から更に10年、20年経った時、NBAがどんな展開を見せているかは分かりませんが、「やっぱりいつの時代もNBAは面白い!」と言える未来を信じたいものです。
それでは。
- ブログランキングに参加しています、記事に価値を感じましたら下のバナーを応援クリックお願いいたします。 -