今シーズンヒートと一年契約を結んだジェラルドグリーンですが、実は彼にはあまり知られていない事実があります。
プロのバスケプレイヤーとして活躍し、幾度となく豪快なダンクを叩き込んでいる姿からはあまり想像出来ないかもしれませんが、彼は右手の薬指がありません。
その経緯ですが、それはグリーンがまだ小学6年生だったある日の事、右手の薬指に母の卒業指輪(なぜなのかは分かりません)をつけたまま戸口に取り付けられたフープにダンク。
その時丁度指輪がフープにひっかかり、骨を残して肉が削ぎ落とされてしまったという話のようです。
医者は切断するしかないと判断し、グリーンの薬指は約1/3だけを残し失われる事になりました。
「俺が見たのは白い骨だけだった、スケルトンみたいだったよ。」
それからというもの、薬指が無いという事は彼に取って大きなコンプレックスとなってしまい、2005年のドラフトでは一巡目18位で指名された際、右手をポケットにいれたまま登壇。
そしてスターンコミッショナーに「手を出しなさい」と言われ、「おっと、すいません。」と一言、本人も言われてようやく自分が手を突っ込んでいた事に気付いたようです。
「それは笑い話には決してならないよ、指を失った事でずっと一人蚊帳の外のような感情があった。だから、よく手を隠してしまうんだ、今もやってしまう。あまりそれについて話すのは好きじゃないよ。」
「未だに手を隠してしまうんだけど、自分でもそれをしている事に気付かないんだ。癖になってしまっているんだね。長い事それを続けてると、常に隠してしまうようになる。そして一人で部屋にいる時、自分が何をしているかに気付くんだ。」
しかし、そんなグリーンでもバスケを辞めようという考えは一度も頭をよぎる事はありませんでした。
包帯を巻いてコートに現れたグリーンは、ボールを鷲掴みに出来なくてもシュートは決めれると確信し、それまでと変わらずバスケに情熱を注いでいきました。
「もし自分がボールを掴む事が出来たら、今よりもっとダンクを決めていただろうね。でも今でも十分仕事をこなす事は出来るんだ。」
グリーンは指を失いはしたものの、バスケプレイヤーとしての自信をも失う事は無かったのです。
そして持ち前の跳躍力を活かして、2005年にはマクドナルドオールアメリカンのダンクコンテストで優勝、2007年には初出場となったNBAのコンテストでも優勝を飾りました、彼の繰り出す豪快なダンクからは薬指が無い事など微塵も感じられませんでした。
グリーンはこう語ります。
「自分に起こったその出来事は誰しもが後悔するような事だ。しかしそれと同時に、俺はただ座っている事が出来ず、立ち上がって前に進み続けた。それだけの話だよ。もし何か不幸が起こったら、諦めてはダメなんだ、戦い続けるんだ。」
そんなマインドを持ったグリーンだったからこそ、一度NBAから離れる状況になっても、2年間海外でプレーし、Dリーグを経て、再びNBAの舞台に舞い戻りチームの主力に返り咲く事が出来たのでしょうね。
来シーズンも、ダンカーとしても一向に衰える気配の無いグリーンの活躍を大いに期待したいものです。
Gerald Green All 2014-15 Season DUNKS – CRAZY Hops!
Gerald Green Top 70 NBA Dunks
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NBA歴5年になりますが初めて知りました。驚きました。
手も大きいのに薬指がないだけでボールは掴めなくなるものなんですね…それなのにあれだけ豪快なダンクが出来るのは凄いと思います。
これからも、こういった選手を見る目が変わるような裏エピソードが知りたいです。
ウェイドファンさん初めまして、コメントありがとうございます。
あまり使い道がない薬指とはいえ一本失うと手全体のバランスが崩れますし、何かと支障はあるでしょうね、、、グリーンは外も打てるので本当に感心しますね。
ネタがあり次第定期的に更新したいと思っていますので、是非時間があれば覗いてみて下さい、訪問して頂きありがとうございました。