「彼が現リーグ最高の選手だ。」
先日行われたニューヨーク・ニックス対ミルウォーキー・バックス戦を前に、今季からニックスの監督を務めているデビッド・フィズデイルが相手チームのエース、ヤニス・アデトクンボをベタ褒めした。
フィズデイルは試合前に如何にしてヤニスを止めるか問われたが、彼はやる前から既にお手上げといった様子を見せていた。
「トラクターは使えるかい?タンクでもいいよ?我々はそういったプランを彼にぶつけなければならないね。彼は今現在で、私の目ではリーグ最高の選手だ。彼は最も高いレベルでプレーしている。もう彼には家を一軒丸ごとぶつけるしかないよ。」
そう語り迎えた試合でヤニスは33得点・19リバウンド・7アシスト・2ブロックを記録、なんとかニックスが延長の末辛勝したものの、ヤニスのプレーは散々フィズデイルを悩ませた。ルーキー時代にはまだ身体も細く、今程の支配的なパフォーマンスは想像し難かったが、見事にバルクアップされオールラウンドにスキルが向上している今現在の暴れっぷりを見るともはやモンスターとしか言いようがない。
▼ヤニス・アデトクンボ 対ニックス戦 フルハイライト▼
▼ルーキーシーズンハイライト▼
フィズデイルは過去にマイアミ・ヒートでアシスタントコーチを4年間務めていたが、その期間には現在ロサンゼルス・レイカーズに所属しているスーパースター、レブロン・ジェームズがいた。そのレブロンを間近で見ていた彼が太鼓判を押すとなるとやはり説得力がある。
「彼に一泡吹かせるにはチーム全体で立ち向かわなければならない。」
フィズデイルにとって、もはやヤニスはラスボス的な立ち位置なのだろう。
そして、今季からバックスの新コーチとなったマイク・ブーデンホルザーもチームの大黒柱であるヤニスの存在の大きさを強く実感しているようだ。
「彼がチームにいてくれて本当に嬉しいよ。リーグにはたくさんの素晴らしいプレイヤーがいる。その話題に彼の名前が出て、コーチ達もそのすごさを感じているという事は、如何に彼が物凄いプレイヤーなのかを物語っているよ。これからも我々は彼を前面に押し出して行く。彼にはまだまだ伸び代がある。それがヤニスの優れた点なんだ。彼は本当にスペシャルな存在だよ。」
自軍のコーチに加え、対戦相手のコーチからも絶賛されるヤニス。既に今季のMVPの声も高まってる彼だが、そんな本人は今現在リーグ最高の選手と呼ばれることに違和感を感じているそうだ。特にレブロン、そしてケビン・デュラントよりも上とは思えていないし、思いたくないらしい。
「自分はレブロンやKDよりも良い選手とは言わない。なぜなら自分は常に誰かを追っていたい存在だから、そして常に成長出来ると思っていたいんだ。レブロンは史上最高の選手の一人で、KDは史上最高のスコアラーの一人だ。彼らはそれを長くこなしてきている。それが自分も望む事なんだ。このリーグで14年、15年目を迎えた時に今できていることを変わらずこなしていたい、しかももっと上手にね。」
今季6年目のシーズンを迎えているヤニスだが、まだ23歳ながら既に彼にはチームリーダーとしての自覚が備わっている。
「自分達のゴールは東のトップチームになることだ。そこに到達出来なかったら、自分達にとって満足の結果とは言えない。なぜならその実力が備わったチームだから。ハードにプレーして、素晴らしいバスケットボールをプレーする、それもゴールの一つだ。」
バックスを東の頂点に導き、ファイナルでレブロン、またはデュラント、もしくは彼らを倒した猛者と直接対決をする。そこで己の実力を証明出来た時、真の意味で名実共にNBA最高の選手となったと言えるのだろう。そして現在のNBAを見ているファンにとって、その未来を思い描く事はそう難しくないはずだ。
▼2018-2019シーズン オフェンスハイライト▼
参考記事 : SLAM
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