日本バスケ界に大きな朗報だ。
先日まで行われていたNBAサマーリーグでチームの中心選手として活躍を見せた渡邊雄太がメンフィス・グリズリーズと2WAY契約を結んだ。
もうご存知の方もいるかと思いますが、メンフィスグリズリーズ@memgrizz と2way契約をさせていただきました。ここからがまた本当の勝負です。今後も更なる成長を目指して頑張ります! 今後とも応援よろしくお願いします!!
— Yuta Watanabe 渡邊 雄太 (@wacchi1013) 2018年7月21日
渡邊は先月のNBAドラフトで惜しくも指名とはならなかったが、サマーリーグにブルックリン・ネッツの一員として参加する事が決定。そして全5試合中2試合でスターター出場し、平均23.6分間で9.4得点・4.2リバウンド・1.6ブロックと確実に己の実力をアピールする事に成功した。サマーリーグでネッツを指揮したジャック・ボーン監督は「彼は試合、練習含めこのチームで最も安定した活躍が見込めるプレイヤーだ」と太鼓判を押していた。
そのネッツと契約には漕ぎ着けられなかったものの、サマーリーグは全チームが各選手をチェックしているため今回の活躍が他チームの目に止まるのはごく自然な事だった。ちなみにNBAでの契約を結べていないサマーリーグプレイヤー達は、まずトレーニングキャンプに招待されるためのExhibit 10と呼ばれるキャンプ契約を目標とするわけだが、その過程をスキップして既にグリズリーズとの2WAY契約を勝ち取った流れは、彼がこの5試合でそれだけのインパクトを残したという証拠と言える。
▼渡邊雄太 サマーリーグハイライト▼
この聞きなれないであろう「2WAY契約」という契約内容だが、これは昨シーズンから新たに適用されたものでNBAの登録ロスター15名が17名に拡大、その新たな2枠が2WAY契約に当たる。そして2WAYというのはNBAとその傘下であるGリーグの2つでプレーが可能になるという内容だ。今シーズン渡邊はGリーグでプレーをしつつ、最大で45日間NBAチームにも所属する事が可能になる、つまりNBAの試合にも出場が可能だ。ちなみにこの45日間は試合以外の練習日なども含まれる。
今回渡邊は2年間の2WAY契約を勝ち取ったわけだが、2WAYとなると他のチームからオファーを受けられない、また出場期間が限られているなどの制限はある。しかしグリズリーズが現時点で通常単年契約が多い中、既に2年契約を掲示したという事は彼をしっかり育成して行きたいという意思の表れと言えるだろう。自由度は減るが、この期間でアピールし本契約につなげる事が今後の目標だ。
今季渡邊がNBAのレギュラーシーズンの試合に出場すれば、2004-2005シーズンにフェニックス・サンズでNBAデビューを果たした田臥勇太以来の快挙となる。当時の田臥は入団したチームがリーグ屈指の司令塔であったスティーブ・ナッシュが加入した直後、更に6thマンには有望な若手PGのリアンドロ・バルボサがいたためほとんど出場機会を得られないまま解雇となってしまったが、今回渡邊が契約したグリズリーズは現時点で決して選手層が厚いと言える布陣ではない、またシューターも充実しているとは言えない状況であるため、3&Dに定評のある206cmのオールラウンダーの存在は重宝されるはずだろう。更に昨季ディフェンス効率が全30チーム中24位だったグリズリーズにとって、大学時代アトランティック10カンファレンスの最優秀守備選手賞を受賞するほどのディフェンス力を持つ事は大きなアピールポイントだ。
これからのバスケキャリアにますます期待が高まる渡邊だが、何とこのタイミングでナイキとの7年契約のニュースも飛び込んで来た。2WAY契約時点でこの長期契約は渡邊の将来性の高さを伺わせる。
Pretty big for Yuta. Signed a 7yr deal with Nike over Asics, which is huge since that’s the dominant brand in Japan. Making an NBA roster is a big deal on that front, too….. https://t.co/yhXxfu8p9U
— J. Michael (@ThisIsJMichael) 2018年7月20日
そんな渡邊だが、彼は先日サマーリーグの試合を終えた後日本に一時帰国をし、地元香川名物である讃岐うどんを堪能していた。
試合後の囲み取材で
日本に帰ってしたいことは?
渡邊「香川に帰って、まずうどん食べること。香川のうどん、いっぱい食べようと思います」
香川の人にとって、帰って一番食べたいのはやはりうどんですか?
渡邊「そうなんじゃないですか?香川にずっといても毎日食べていますから」 https://t.co/Mc8mmO2Nrc— Yoko Miyaji (@yokomiyaji) 2018年7月14日
うどん県ただいま https://t.co/YIln8Ct1hU
— Yuta Watanabe 渡邊 雄太 (@wacchi1013) 2018年7月16日
うますぎてこの後もお代わりして計4玉食べました。笑 pic.twitter.com/YIvfxguxXS
— Yuta Watanabe 渡邊 雄太 (@wacchi1013) 2018年7月17日
こちらは元プロバスケプレイヤーの母である渡邊久美さんのツイート、今回のサマーリーグも現地に駆けつけ息子の活躍を応援していた。
うどん 行って来ました pic.twitter.com/WFIeBxdYHn
— 渡邊久美 (@kumi361030) 2018年7月17日
現在これをきっかけにSNSを利用している一部のNBAファンの間では、うどんがちょっとしたブームとなっている。いずれ彼を起用した香川の讃岐うどんCMが制作されても何ら不思議はない。
幼い頃からの夢に向かい確実に結果を残してきた渡邊雄太、本人にとってはこれからが真のスタートと言える状況だが、まずこの舞台に辿り着いた偉業を心の底から褒め称えたい。
そして15名のロスター枠を勝ち取り、毎試合NBAプレイヤーとして暴れ回る日が来ることを願って止まない。
頑張れ、我らがYuta Watanabe!!
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