ファイナルの興奮も冷めやらぬ中昨日から始まりましたサマーリーグですが、そのサマーリーグで本日歴史的な出来事が起こりました。
ダンカンとジノビリの現役続行に加えオルドリッジも加入し、何かと明るい話題の多いサンアントニオスパーズの指揮を執ったのは史上初となる女性HCのベッキーハモン。
元WNBAのサンアントニオスターズの選手であったハモンは昨夏スパーズのHCグレッグポポビッチに勧められチームに合流、女性としてはアメリカの4大スポーツにおいて初めてとなるフルタイムアシスタントコーチとしてチームに貢献しました。
こちらは昨年のニュース動画です。
2008年にはNBAオールスターサタデーでダンカン&ロビンソンと組み、シューティングスターズで優勝した事もありました。
ポポビッチHCはハモンコーチの高いバスケットIQとチームへの貢献を支持しており、
「男か女かは関係ない、同じポジションだし、同じピックアンドロールだ、同じディフェンスだし、全ては変わりない。彼女は彼女自身の知識、そしてPGのポジションから見たゲームへのアプローチにすごく自信を持っている。彼女がいるのはすごく助けになるよ、私たちが持っていなかった違った視点を与えてくれる。」
と、大絶賛。
残念ながらHCとしての初戦であった対ニックス戦は73-78と黒星を喫する結果となりましたが、本人は日々の経験を通しながら成長を実感しているようです。
さて、リアルの世界ではこうしてハモンHCが指揮を執るまで過去に女性としてチームを率いた者はおりませんでしたが、実は映画の世界では一人、今日スパーズの対戦相手であったニックスを率いたコーチがおりました。
それは96年に公開された映画、邦題「エディー 勝利の天使」で主演となったウーピーゴールドバーグ。
この映画は、元々大のニックスファンでしかなかったエディーことウーピーがひょんな事から負けが続く弱小ニックスのハーフタイムイベントでのフリースローシューターに選ばれ、見事ゴールを決めチームの名誉コーチに指名されるという物語。
後に本物のコーチに昇格してしまうエディーは女であり元々ただのファンだったため、プレイヤーから完全になめられっぱなしで信頼を全く勝ち取れなかったものの、選手一人一人が個々の悩みを抱え不振にあえぐ原因を追及し、選手のプライベートを含めバスケットボール以外の面でもプレイヤーを気遣うようになり、徐々にバラバラになったチームを一つにしていく過程がとても見応えのある映画です。
何よりエディーが女性だったため、選手の恋愛の悩みなどを女性の視点から見て解決に導けるというのは面白かったですね。
この映画は、私がNBAを見始めてまだ間もない頃、金曜ロードーショーで吹き替え版が放送されているのをたまたま見てそれ以外お気に入りの映画の一つであります。
何気に出演者もマグジー、ジョンサリー、マリックシーリー、リックフォックス、マークジャクソン、ロッドマン、オスタータグ、デルネグロ、ディバッツ、JRリード、ボビーフィルズ、ミッチリッチモンド、エイブリージョンソン、コーリーブラント、ランディーブラウン、スコットバレル、ゲイリーペイトン、アンソニーメイスン、ジョンスタークス等など豪華な顔ぶれ。
エディーにトラッシュトークを仕掛けるロッドマン。
あまり知名度は高くない映画ですが、弱小チームを女性HCが改革しプレイオフ進出に導くというテーマは非常に斬新で、スポーツ映画としては案外評価の高い名作でした。
一応AmazonでDVDが出品されてたのでリンク貼っておきますが、希少とは言え高いですね、、、(汗)
あの映画が世に出てから早20年、こうして女性HCが実際に活躍するようになったのを見ると、時代は動いているなと実感させられますね。
どの分野でも、女性が参入していない所では、
「女に何が出来る?」
という先入観が働いてしまうものですが、
「人は例外無く全員が女性から生まれて来る。」
という名言があるように、女性だからこそ統率出来る事というのは意外に多いと思います。
ハモンHCのNBAの舞台での活躍を多いに期待したいですね。
「Becky Hammon Top 10 Career Plays」
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