今となってはフランチャイズプレイヤーという言葉が死語になりつつあるNBA、そんな流れを象徴する大型トレードが起こりました。
ペイサーズで7シーズンを過ごした4タイムオールスターのポールジョージが衝撃のサンダー移籍、サンダーはこのトレードで昨年新加入したビクターオラディポ&ドマンタスサボニスをペイサーズへ放出しました。
Two elite PGs in OKC 👀 pic.twitter.com/MOV1jovHXD
— Bleacher Report (@BleacherReport) 2017年7月1日
PG13の愛称で親しまれるポールジョージは今季チームハイとなる23.7得点を記録、更にフィールドゴール46.1%、3ポイント39.3%、フリースロー89.8%と精度の高いシュート力にも定評のあるプレイヤー。そしてサンダーのスターター史上この確率を唯一上回ったのは昨年ウォリアーズへの電撃移籍を果たしたケビンデュラントのみ(2012-2013シーズン)。
長年デュラントとウェストブルックのワンツーパンチを誇りウエストの強豪であったサンダーですが、デュラントの離脱により戦力は低下、今季ウェストブルックの平均トリプルダブルというハイパフォーマンスもありプレイオフ進出は果たしましたが1stラウンドでロケッツに破れていました。
デュラントの抜けた穴は非常に大きかったわけですが、今回彼に代わるスコアラーとしてはこの上ない補強が出来たサンダー。サンダーは今季近代バスケで重要とされている3ポイントにおいてリーグワーストの成功率でしたが、約4割の確率で沈めるジョージの加入は非常に大きいでしょう。
そして今回トレードで放出したのはオラディポ&サボニスですが、彼らは二人とも昨年のイバカと引き換えに得たプレイヤー(サボニスは指名権)なので、実質イバカをジョージへと変える事に成功。更にジョージはオラディポよりも年棒が低いのでコスト削減もされており、サンダーのプレスティGMの敏腕ぶりが光ります。
The Thunder actually SAVED money by trading for Paul George. pic.twitter.com/bOHYeQS5iT
— ESPN (@espn) 2017年7月1日
現在この大型トレードで盛り上がるオクラホマシティですが、何とオクラホマシティ警察がツイッターでユニークなつぶやきをしていました。
Thanks for the tweets reporting the “theft” of Paul George by @okcthunder.
Our investigative findings: totally legal & very savvy.
— Oklahoma City Police (@OKCPD) 2017年7月1日
「OKCサンダーによるポールジョージの窃盗の通報に感謝します。捜査の結果、全く合法かつ非常に賢いものだった事が判明。」
もはや窃盗と表現する程サンダーにとっては有益すぎるトレードであったという事でしょう。
とここで締めたい所ではありますが、実はポールジョージが今回サンダーに移籍した経緯で欠かせない事実があります。
それは先日ジョージがペイサーズに契約最終年である2018シーズン後にチームを去る、そして行き先はレイカーズを希望していると通達していた事、この情報がリークした事によりジョージ獲得を狙ったチームは一年レンタルという形になる可能性は避けられず彼本来の価値が落ちてしまったわけです。それにより将来のチーム編成で重要なドラフト指名権を出すことは躊躇われ、今回のサンダーとのトレードに落ち着いた経緯は否めません。ちなみにこれまでキャブズやセルティックスへの移籍は度々囁かれていましたが、キャブズはペイサーズ側が断り、セルティックスはセルティックス側が最後でトレードを渋り、最終的にサンダーが勝ち取ったという流れだったようです。
ですのでサンダーも手放しで大喜び出来る状態とは言い切れないわけですが、それでも来季のチームに希望は見出せまくるのでサンダーファンとしては気持ちが高ぶるのも無理はないでしょう。
実際ウェストブルックとPG13のコンビは想像しただけでヨダレものです。
今オフはバトラーがウルブズへ、そしてCP3がロケッツへと昨季に続きリーグの勢力図が動きまくっていますが、今回のトレードで東はますますキャブズ一強に拍車がかかりそうです。
西はやはりウォリアーズか、はたまた新勢力か… 来季も目が離せません。
▼ポールジョージ 2017シーズンBESTプレーハイライト▼
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