クリーブランド・キャバリアーズで今季5シーズン目を迎えたJR・スミスが現在のチーム状況に不満を抱き、双方合意の上チームを離れる事が確定となった。
Breaking: JR Smith and the Cavaliers have mutually agreed for him to leave the team as both sides work to find a trade, the team announced. pic.twitter.com/6IW792QxIO
— SportsCenter (@SportsCenter) 2018年11月20日
キャブズは公式サイト上で、
「クリーブランド・キャバリアーズはJR・スミスと彼の代理人と彼の未来について協議した結果、JRがチームの一員でなくなる事をアナウンスします。我々はJRと彼の家族の幸運を願っています。そしてコミュニティーへの貢献、2016年の優勝含め彼のチームでの献身に感謝します。」
と別れの言葉を綴った。
The Athleticのジェイソン・ロイド氏によると、スミスは現在キャブズがタンキング(勝てないチーム編成を意図的に作り負けを重ね下位に沈むことにより高順位のドラフト指名権の獲得を狙う)を行なっていると見ており、
「勝つ事がゴールではなくなっていると思う。コートに立ち出来る限り多くのゲームに勝利する事がゴールではないんだ。今のゴールは若手の育成、そして負け続けロッタリーピックを手に入れる事なんだよ。それが計画なんだね。」
とコメントしたそうだ。
そしてチームが前進する上でキャブズに留まりたいかという問いに対しても、
「勝つ事がゴールじゃないなら嫌だね。」
と返答。現在キャブズは2勝13敗でリーグ最下位に沈んでいる。
今季のスミスは開幕からプレータイムが少なくローテーションから外されることもしばしばあった。そして今月初めに「キャブズは俺にいて欲しくないんだ」と語っていたが、彼が「チームに不満を抱きチームを離れる事を考えている」と報道された際は、自らツイートで、
False! They gave me the option an I chose to stay! https://t.co/MMjMDiUdHA
— JR Smith (@TheRealJRSmith) 2018年10月31日
「違う!彼ら(キャブズ)は選択を与え、俺は残る事を決めた!」
と反論。その後怪我人が増えてからはまとまったプレータイムを得ていた。
しかしやはり彼の心はキャブズの元にはなかったようだ。そして昨季までチームの顔として活躍していたレブロン・ジェームズがフリーエージェントとなりレイカーズへ移籍したため、本格的に再建に踏み切る方向となったキャブズとしても彼を長く抱えるつもりはなかったのだろう。振り返ればトレードの噂が出てから今回の確定までそれ程時間はかからなかった。
なおスミスはキャブズのジェネラルマネージャーであるコビー・アルトマンとは直接関係を持っていないそうだが、バイアウト(契約完了前の早期解約)を受け入れるつもりはなくあくまでもトレードを希望しているそうだ。
「俺はクリーブランドでの俺のレガシーをそんな形で記憶して欲しくないんだ。それは毎試合アリーナに足を運んでくれる人々にとってフェアだと思わない。トレーナーや器具管理をしている者達にもだ… (バイアウトは)トレードされるのとは異なるものだ。俺はバイアウトされるという声明が好きではない。」
The Athleticのキャブズ担当記者、ジョー・バードン氏によるとキャブズとスミスの間に険悪なムードはなく、スミスの要望通りキャブズは彼をトレードで放出する事を検討しているそうだ。なおトレードが決まるまではスミスはチームと合流せず個人でトレーニングを続けると伝えられている。
スミスはこれまでの4年強、チームにおいて主にオフェンス面で頼れるベテランとしてチームを支えて来たが、今季はその役割が薄れ、1試合平均20.2分の出場でキャリアワーストとなる6.7点に終わっていた。
現時点で彼の具体的な移籍先候補は挙がっていないようだが、今でもオンボールで自ら得点が出来、シューターとしても活躍が見込める彼はトレード市場でそこそこの価値があると見られているようだ。そのユニークな性格も含め人気もある彼だけに、また新天地で輝いてくれる事を期待したい。
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