カイリーアービングとの衝撃トレードでキャブズへ移籍する事になったアイザイアトーマスですが、ここ数シーズンに渡りボストンの顔であった彼のジャージが燃やされるという痛ましい出来事が起こりました。
「私のポイントガードじゃない」とコメントし トーマスのジャージを燃やす動画をあげるファン。他にも複数の動画が挙げられていましたが、今は削除されているようです。
このジャージを燃やすという風潮は2010年にレブロンが故郷であったクリーブランドを離れマイアミへと移籍した際に始まり、
2012年にはマジックのフランチャイズプレイヤーだったドワイトハワードのジャージが犠牲となっていました。
ハワードはマジックから移籍したレイカーズを一年で去った際も再び火にかけられていました。チェンバレン、ジャバー、シャックと偉大なるセンターを輩出していた名門レイカーズファンの方々は彼の活躍を大いに期待していただけにその怒り具合は半端ではありませんでした。
そして皆さんの記憶にも新しい昨年のオフ、サンダーで9年を過ごしたケビンデュラントが西のライバルチームであるウォリアーズへ移籍しこのトレンドが再燃。かなりヒドい言葉と共に次々とサンダー35番ジャージが燃やされる事となりました。
更にヒートを去ったウェイド、ウェイドはヒートだから燃やすのが礼儀… なんて事はありません。
先月はジャズを去ったヘイワードのジャージも炎に包まれる事に。
いつの間にかチームの顔が去るとジャージを燃やす輩が現れるという流れが生まれてしまっていたわけですが、これまでは全てその選手本人がチームを去ることを望んだという事実がありました。(ウェイドはGMであるライリーとの問題もありましたが)
しかし今回のアイザイアトーマスは、言ってしまえばアービングがキャブズにトレードを要求したとばっちりを受けたと言っても過言ではない形での移籍であり、ジャージを燃やされる要素は皆無。むしろ本人はヘイワードを勧誘し今季に向けての意気込みを見せていたぐらいですから、まず間違いなくセルティックスを離れたいとは思っていなかったどころか長くボストンでプレーをしたいと思っていた可能性が高いです。
前評判はそれ程高くなかったものの期待以上の活躍でチームを牽引し、名門セルティックスを強豪へと生まれ変わらせ、4クォーターの男としてエースの働きを見せ、昨シーズンはカンファレンスファイナルに進む原動力となったトーマス。プレイオフ1stラウンドでは愛する妹を事故で失いながらもプレーを続け、多くのファンの心を打ちました。
そんな彼のジャージが燃やされているわけですが、これには同じセルティックスファンも怒り心頭で「彼のジャージを燃やしている者は恥を知れ」と言ったコメントも飛び出しています。
中には今回の件はトーマスとの別れは惜しいものの決別のためのジャージ燃やしであると考えている方もいるようですが、そもそもその選手のジャージを燃やす必要性が無い上に動画で撮ってアップロードしている時点で決して褒められる行為では無いでしょう。自分が仮に選手だとしてそれをされて嬉しいわけがありません。
ちなみに今回ジャージを燃やされているのがカイリーアービングであったのなら百歩譲って理解は出来る気はします。レブロンがチームに来たおかげで優勝も経験出来たものの、自分中心のチームを求めトレードを要求したわけなのでクリーブランドファンが仮に怒ったとしても不思議では無いでしょう。
しかし、そのアービングに対しファンの一人が公開した動画が昨日の記事でも紹介しましたがコチラ。
Ok Cavs fans you know what to do.. pic.twitter.com/pZMI6SX8Hb
— tony hartman (@tony_hartman) 2017年8月22日
これこそ本当のファンのあるべき姿だと思います。長年チームのために全力でプレーしてくれた、その事に対し素直に感謝する。
そして今回ジャージを燃やされたアイザイアトーマスこそこの行為を受けるべきである、そう思っているNBAファンは私を含め世界中に溢れている事でしょう。
2010年のレブロンも、昨年のKDも、その他のスタープレイヤー達も全員がチームに対して尽くしてくれた、精一杯プレーしてくれた。そのことを考えますと誰一人としてジャージを燃やされて良い選手はいない、そう思います。
今回燃やしている人々は真のファンではなくただの注目を集めたい愉快犯であると言われてもいますが、そんな愚行をするならオークションに出すか、寄付をするかなどして、その選手はもちろん汗水垂らしてそのジャージを作った職人さん達の事も考えた上でどうか+の方向に使用して欲しいと思います。
股関節の怪我により開幕に間に合わないという噂もあるトーマスですが、新天地クリーブランドでの活躍を心の底から願っています。
燃やすのはジャージではなく闘志ですね。
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