やはり王者は強かった。
ゴールデンステイトウォリアーズ(2位)対ニュオーリーンズペリカンズ(6位)のウェスタンカンファレンスセミファイナル第1戦は、ホームのウォリアーズが123-101で終始ペリカンズを圧倒、危なげなく先勝を挙げる形となった。
▼ウォリアーズ対ペリカンズ セミファイナル第1戦ハイライト▼
本日のウォリアーズは1stラウンドでスターター起用していたジャベールマギーに代わりスイングマンシューターのニックヤングを投入、ペリカンズが得意とする素早いトランジションからの走るバスケット、ラン&ガンスタイルに真っ向から対抗するべくスモールラインナップで迎え撃った。
第1クォーターはお互いに一進一退の攻防が続き35-34とウォリアーズ1点リードで終えるが、第2クォーターにウォリアーズが爆発。開始2分を経過した所でラジョンロンドをケボンルーニーがブロックし、そのままファストブレイクからスコアをしたのを皮切りに、連続ターンオーバーからショーンリビングストンがダンクと一気にウォリアーズに流れが傾く。堪らずペリカンズのアルビンジェントリーヘッドコーチがタイムアウトで試合を止めるが、ウォリアーズは止まらない。クレイトンプソンが3ポイントを沈めるとリビングストンのポストアップ、KDのミドル、そしてグリーンの3と的を絞らせず多彩なオフェンスを展開。終盤にはトンプソンに火がつき連続3とオラクルアリーナは一気にお祭り状態、第2クォーターを41-21とアウトスコアし前半を終える。後半も勢いは衰えず更にリードを拡大し一時31点差をつけ圧倒、第3クォーターを終えた時点で103-74、その後も終始20点差をキープし最終第4クォーターを2ndユニットで戦い抜き早々とガベージタイムとした。
ウォリアーズはエースのステフィンカリーを欠く中、二大スコアラーであるケビンデュラントとクレイトンプソンが勝利に大きく貢献。デュラントが26得点、13リバウンド、2ブロック、そしてトンプソンがゲームハイの27得点、6リバウンド、2ブロックを挙げチームを牽引した。そして勝利の立役者となったのがドレイモンドグリーン、16得点、15リバウンド、11アシストのトリプルダブルに加え3スティール、2ブロックと攻守で活躍を見せた。スターターのポイントガードであるカリーに代わり要所でフロアリーダーをこなしつつポストアップから中継役となりアシストを量産、グリーンのパスから放たれたショットは11/14の高確率を記録した。また絶妙なタイミングでのカッティングでのイージーバスケットを演出、更にディフェンスでは身長でミスマッチとなったペリカンズの大黒柱アンソニーデイビスを締め出し、高さの利を生かす事を許さなかった。
▼ドレイモンドグリーン トリプルダブルハイライト▼
対するペリカンズはデイビスがチームハイの21得点、10リバウンドのダブルダブルに加え3スティールを記録、ラジョンロンドが9得点、8リバウンド、11アシストの活躍を見せたが、1stラウンドで目覚ましいプレーを見せていたドリューホリデー、そしてニコラミロティッチが不発。それぞれシュートセレクションは悪くなかったものの決められるはずの所でシュートを落とし、ホリデーがフィールドゴール4/14で11得点、ミロティッチが3/9で9得点と低調なパフォーマンスとなってしまった。
ペリカンズは第1クォーターこそロンドを中心にインサイド、アウトサイドと順調にスコアを重ねたが、一度リズムを崩してからは立て直す事が出来なかった。ラン&ガンの速い展開に持ち込もうとするも戻りの速いウォリアーズにターンオーバーからカウンターでの得点を許し、オフェンスの要となるデイビスがケボンルーニー、そしてグリーンの好ディフェンスによりタフショットを強いられ、ダブルチームも引き付けられずインサイドでの起点となる事が出来なかった。またハーフコートディフェンスではウォリーアーズの強烈なアウトサイドを警戒するあまりインサイドへのカッティングを易々と許すシーンが目立っていた。
更に何と言っても今シリーズで解決策が見出せそうにない大きな問題がデュラントの存在だ。208cmのミロティッチがつくも驚異のウイングスパン、そして公表はミロティッチよりも低い206cmとなっているが、実際7フッターと言われているデュラントはミロティッチの上からシュートを沈められる。タイトにつけばクイックネスで上回るデュラントの思う壺、ミロティッチにマークされるシーンでは積極的にボールをくれと合図を出していた。ホリデーとのマッチアップでは易々とミドルを沈め、デイビスとなれば得意のクロスオーバーから翻弄、ブロックショットを得意とする彼の主戦場であるインサイドから引き摺り出しスペースを生み出す事が出来る、離せば今季41.9%の高確率を誇る3ポイントが炸裂する。もしデュラントをダブルチームするとなれば、リーグ最高のボールムーブメントを展開するウォリアーズがオープンを見逃すはずがない。この試合でもウォリアーズは計33本のアシストを記録していた。昨シーズンにファイナルという大舞台&優勝を経験し、クラッチシューターとしても成長しているデュラントの存在はペリカンズにとって脅威以外の何者でもないだろう。
ちなみに終始アップテンポな展開となった今日の試合だが、グリーン曰く試合中にベンチでトンプソンが、
Klay got winded with all the running against the Pelicans. 😂 pic.twitter.com/EtyyVeBHS7
— Warriors on NBCS (@NBCSWarriors) 2018年4月29日
「スパーズとのシリーズでは今日ほど疲れる試合はなかったよ。」
と語っていたそうだ。(笑)
ペリカンズは2015シーズンの1stラウンドでウォリアーズにスウィープで敗退していたが、その屈辱を晴らしたい思いは強いだろう。初戦から王者の貫禄を見せつけたウォリアーズを相手にどう立て直す事が出来るか。第2戦ではカリーが復帰すると言われているだけにより厳しい戦いとなるが、ジェントリーHCはかつてウォリアーズのアシスタントコーチを務めておりそのバスケをよく知っているだけに、第2戦以降の手腕に期待したい所だ。
注目の第2戦は現地時間1日に再びオラクルアリーナで行われる。
Next up: Round 2 pic.twitter.com/MazicGDMn6
— NBCSAuthentic (@NBCSAuthentic) 2018年4月29日
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