この度7年間指揮をとったトロント・ラプターズから退任となったドウェインケイシーが、これまでのキャリアを振り返り感謝の気持ちを綴った。
NBAのヘッドコーチとしては2005-2007のミネソタ・ティンバーウルブズに続き2チーム目となるが、ラプターズでの7年間はカナダという土地で、歴史がまだ比較的浅いチームの成長に貢献、自身もヘッドコーチとしての地位を固めたと言えるキャリアを送る事が出来た事からも特別な思いがあるのだろう。
Dwane Casey: ‘Our pride is on the line’ in Game 4 as Raptors look to avoid sweep. https://t.co/DgB4bM9L8m pic.twitter.com/4fVzUP7aJt
— theScore (@theScore) 2018年5月7日
以下彼の手紙の全文和訳だが、ラプターズファンの方々は特に必読の内容だ。
トロントへ
ありがとう。
この7年間においてラプターズを支え、私たち家族を心から歓迎してくれたこの街、そしてこのカナダという国の全てのバスケットボールファンに感謝したい。プレイオフチームとなる過程で凍える日も雨の日もエアカナダセンターに詰めかけ満員のジュラシックパークにしてくれた、家でも観戦してくれた、そしてロードでの試合でも変わらないサポートを与え共に在り続けてくれた全てのファンの方々にありがとうと伝えたい。
私たちアメリカ出身の家族にカナダの作法を教えてくれてありがとう。お互いにとても丁寧かつ思いやりがあるという事は何においても最善だ。その多様性は大いに受け入れられ称賛されるべきものだろう。お互いのカルチャーを学ぶために時を重ねる事は共通の土台を築き理解し合う上で最も重要な方法である。私たち子供たちの安全を守り、大切にし、肌の色を含めありのままを受け入れてくれてありがとう。言動と行動、そして法を通して全ての人々が最低限の人権を持つに値し、教育とハードワークによりそれぞれの目標に向かって突き進むチャンスがあるという事を示すこの国で、私たちの子供達が一人の人間としての基盤を作り上げられた事がどれほど重要であったのかはとても言い表す事が出来ない。
このチームを指揮する上で私たちを家族の一員として迎え入れてくれたラリーとジュディーテイネンバウム、そしてMLSE取締役会のサポートに感謝する。下部から上部まで正に最上級の組織だ。トロントはNBAで最高のオーナーシップグループの一つを持つことが出来て幸運だろう。
私の任期の間、立派にトロントラプターズというチームの象徴となってくれた多くの選手、そしてコーチ達にありがとう。その一流となるためのハードワーク、献身、 専念する心にありがとう。南地方の言葉、そして妙な帽子の被り方、更に試合前の練習撮影が始まる直前に靴紐を結びシャツの裾を入れる私に耐え忍んでくれてありがとう。
フロントオフィス、サポートスタッフ、ACCスタッフ、最善のために尽くす献身さを持ったセキュリティー達、私たちが毎日をここで過ごす上で見せてくれたその親切さにありがとう。
コーチ達はこの業界は変化の上に成り立っているということを知っている、そして私たちは快くその現実を受け入れる。彼らは「ホームというのは場所ではない、それは感情だ。」と言う。だから、私たちにとってここがホームだと感じさせてくれたトロントにありがとう。私たちの家族に友情を与え、カナダを伝えてくれたサポートにありがとう。
さらばだ。
ドウェイン、ブレンダ、ジャスティン、ザカリーケイシー
原文 : THE STAR
PHOTO : THE STAR
幾度となく「Thank you」という言葉が出てくる事からも、彼がどれ程このラプターズというフランチャイズ、そしてカナダ、トロントという地に感謝しているかが分かるだろう。彼にとってのこの7年間は人生において本当に特別なものだったのだと改めて思わされる。
この手紙に対するファンの反応もそうだが、このタイミングで彼を解雇したのは適切な判断だったとは思えないという意見が大多数を占めている。
ラプターズから解雇となった事実を変える事は出来ないが、これ程までに愛し愛される存在であるドウェインケイシーが次の舞台でも輝く事を願ってやまない。
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