セルティックス対キャブズの東カンファレンスファイナル第3戦は、ホームのキャブズが116-86の30点差をつけ圧勝。シリーズを1-2とした。
▼第3戦 フルゲームハイライト▼
キャブズは序盤から攻守で主導権を握り前半を61-41の20点差で折り返すと、後半に更にリードを拡大し一度もリードを許す事なく完勝。ディフェンスではキャブズ特有のコミュニケーション&ローテーションミスからイージーバスケットを許すシーンも減り終始オープンを作らせなかった。そしてオフェンスではレブロンが起点となりシューター陣がアウトサイドをヒット、インサイドではピック&ロールから生まれるミスマッチをつきラブ&トンプソンが躍動、更に要所でレブロンが自ら点を重ねるキャブズの強みを生かした理想的な展開を見せることが出来た。
キャブズはチームの生命線と言える3ポイントが17/34と5割の高確率、更にリバウンドでは45-34で、アシストも23-16とほぼ全てにおいてセルティックスを上回った。そしてスターターの5人+カイル・コーバーの計6人が二桁得点を記録、的を絞らせないチームオフェンスから鉄壁の守備を誇るセルティックスを翻弄。またキャブズが記録した86失点はチームのポストシーズン最小得点、そして対戦相手のフィールドゴール成功率が39.2%、3ポイント27.3%も最低成功率と徹底したディフェンスの意識改革が功を奏した。
試合後、キャブズHCのタイロン・ルーはこれまでの課題を修正出来た事に対しての手応えを語っていた。
「私たちは全員がアグレッシブな姿勢を持ちゲームプランの理解を徹底した。そしてまだ修正点はあるが、とにかく良いディフェンスが出来たゲームだった。フロントからバックまで良いディフェンスだったよ。」
そしてキャブズのキープレイヤーであるレブロン・ジェームズは、フィールドゴール8/12、3ポイント3/3、フリースロ8/10を含む27得点・5リバウンド・12アシスト・2スティール・2ブロックと安定のオールラウンドぶりでチームを牽引。シュートタッチも良好かつディフェンスを引き付けながらの的確なボールシェアでシューター陣を生かしセルティックスに付け入る隙を与えなかった。
▼レブロンジェームズ ハイライト▼
試合を通して完璧とも言える試合運びを見せたキャブズに対し、解決策が見られなかったセルティックス。序盤から大量リードを許すと焦りから早いタイミングでの単発のショットを放つなど若さが露呈する形となった。第1、2戦では優位な試合展開を見せていただけにこのブローアウトは予想外だったと感じたファンは多かっただろう。ちなみにセルティックスはこのポストシーズンにおいて、ホームでは全勝、しかしアウェイでは1-4、今日の敗戦で1-5とホーム or アウェイで極端な差が生まれる結果となっている。ただ幸いなのは今シリーズでホームコートアドバンテージを持っている事だ。
第1戦はキャブズが完敗、第2戦ではレブロンが40点オーバーの活躍を見せながらも敗戦となったのもあり、チーム全体でどこからでも点が取れる上守備力で上回るセルティックス有利と見る意見は多かったが、この第3戦でまた見方は変わったはずだ。レブロンを起点にサポーティングキャストが仕事をこなすキャブズは脅威となり得る。そしてセルティックスはこれまでバックス、シクサーズを敗って来たが、いずれも若手中心のプレイオフでの経験は浅いチームだ。だがキャブズはここ4年連続でカンファレンスファイナルに駒を進め、過去3年でファイナルを経験している。その中心選手の一人であったカイリー・アービングはセルティックスへ移籍となったが、レブロン、ラブ、トンプソン、JRスミスと大舞台での経験豊富な彼らを倒すのは一筋縄では行かないだろう。それをキャブズに敗れたペイサーズ、ラプターズは痛感していたはずだ。
第4戦は明後日再びキャブズのホーム、クイックン・ローンズ・アリーナで行われる。キャブズとしては何としても2-2のタイに戻したい一戦、対するセルティックスは名将ブラッド・スティーブンスHCがこの大敗からどう立て直しを図ってくるのか、注目だ。
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