ザックラビーン – NBA JAM SESSION http://nba-js.com NBA総合&ダンク情報ブログ Thu, 14 Sep 2017 13:27:03 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.6.6 NBAダンクコンテスト2017の出場者が発表、本命ゴードンに続き凄腕ダンカーが集結 http://nba-js.com/dunk/dunk-news/nba-dunk-contest-2017-contestants-favorite-gordon-great-dunkers http://nba-js.com/dunk/dunk-news/nba-dunk-contest-2017-contestants-favorite-gordon-great-dunkers#respond Fri, 03 Feb 2017 14:24:51 +0000 http://nba-js.com/?p=4141 はい、今年もこの季節がやって参りました、このブログにとっても最も盛り上がらなければならないシーズンそれつまりそう!

毎年恒例NBAのダンクコンテストであります。

この時期になるとオールスター本戦メンバーよりもこちらの出場選手が気になって朝も昼も眠れない日々が続くわけですが、ようやく本日発表されました。

先日2年連続で王者に輝いたザックラビーンが昨年のパフォーマンスを上回る事は厳しいと辞退を表明し、かなり盛り下がった感は否めませんが今年は今年で素晴らしいメンバーが揃っております。

それでは早速見てみましょうドン。

昨年ザックラビーンと死闘を演じたオーランドマジックのアーロンゴードン、NBAオールスター&王者の父を持つインディアナペイサーズのグレンロビンソン三世、ロブシティでお馴染みロサンゼルスクリッパーズのダンクマシーンデアンドレジョーダン、そして今シーズンの大半をDリーグでプレーしていた知る人ぞ知る超人ダンカーフェニックスサンズのデリックジョーンズJr.、この4名が選ばれました。

▼2017ダンクコンテスト出場者ベストダンク集▼

 

私個人的にこのメンバーをザッと見た感想は、素晴らしい。ベストではないものの、グレイトと言って良い理想的な選出だと思います。

早速一人一人分析&解説していきましょう。

 

アーロンゴードン(206cm、100kg、21歳)

▼アーロンゴードンの今季ベストダンク集▼

まず昨季のダンクコンテストでその実力は証明済みのアーロンゴードン、そのダンクスキルは折り紙付き、抜群の高さに加え高難易度の技をこなす事が出来る優勝候補筆頭です。

昨年は決勝でネタ切れ感を露呈する形になってしまいましたが(私としては全て素晴らしかったと思う)、マスコットを使ったアシストなど創造性にも長けているので今年も予想の斜め上をいく一発を用意してくれる事を期待したいです。

昨年の技があまりにも多彩だったので今年見れるであろう技も予想はし辛いですが、高難易度であるBTL&跳び越え系は今年も織り交ぜてくる可能性が高いのではないかと思います、もしかしたら昨年見せた足の下を通すUTLを両手でトライ、もしくはかなり難易度は上がりますがリバースで、など進化系として再披露してくれる可能性もあるかもしれません。

いずれにせよ昨年のダンクで期待度が半端ない事になっている状況なので、そのプレッシャーを跳ね除け思い切りダンクを決めて欲しい&昨年の雪辱を是非果たして欲しいですね。

 

グレンロビンソン三世(201cm、101kg、23歳)

▼グレンロビンソン三世の今季ベストダンク集▼

元NBAオールスターであり2005王者であるグレンロビンソンを父に持つ、グレンロビンソン三世。昨シーズンよりペイサーズでプレーしている彼ですが今季は出場試合の約半分でスターターを務めるなど徐々にプレイヤーとしての評価を高めており、時折迫力あるダンクでも見せ場を作っています。

過去のコンテストなど技の参考になる動画自体は少ないですが、潜在能力は十二分に備えておりゲームタイムでも軽やかに360を決めるなど今回のコンテストでもダークホースとして期待が出来るダンカーです。恐らく360、もしくはウィンドミルに+αで攻めてくる予感がありますが、もしBTL辺りを決めてくる事があれば決勝行きも十分有り得そうな気配はあります、良い意味で驚かせて欲しい所ですね。

 

デアンドレジョーダン(211cm、120kg、28歳)

▼デアンドレジョーダンの今季ベストダンク集▼

オールスター本戦にも初選出された皆さんお馴染みデアンドレジョーダン、個人的に一度ダンクコンテストで見たいビッグネームとしてウェストブルックに続いて彼の出場を望んでいましたが、まさかこのタイミングで実現するとは驚きでした。

ダンクコンテストではビッグマンは不利とされる傾向はありますが、彼は2008年の王者ドワイトハワードと同タイプのアスレチックなビッグマンであるのでコンテストでもかなり期待が出来ると思っています。そして彼はインゲームダンカー色が強いように思われがちですが、ウォームアップ時はコンテスト向けのダンクを度々披露しているので普通に映える一発を見せてくれる事でしょう。

こちらは彼のウォームアップダンクTOP10、リバース360ウィンドミルに止まらずBTLでも決めるスキルを持っています、これはコンテストで満点を取れるレベルです。

▼デアンドレジョーダンTOP10プラクティスダンク▼

そして現在28歳なので少し出るには遅かったという意見もありますが、今季のダンクを見る限り遅すぎる事はないでしょう、自信が無ければ本人も出場しようとは思わないはずですからね、大いに期待致しましょう。

ちなみに親指を怪我をしてはいますが、出来れば少しだけCP3にアシスト役として出て欲しい気も…(笑)

 

デリックジョーンズJr.(201cm-86kg、今月15日で20歳)

▼デリックジョーンズJr.の今季ベストダンク集▼

 

そして最後にサンズ公式からも見知らぬベストダンカーと紹介されている謎のプレイヤー、今季NBAでの出場は3試合のみ出場時間は計11分、まだ一度もダンクを決めていないデリックジョーンズJr.。と言ってもNBAファンの方にとっては謎であってもダンクファンの間ではかなり名の知れた凄腕ダンカーであります、NBAの舞台で一度もダンクを決めていないのに選出される事自体が彼の実力を物語っていると言えるでしょう。

高校時代には超人的なジャンプ力を誇ったクウェパーカーと並び全米ナンバー1のダンカーとも呼ばれ複数のコンテストで優勝、“Airplane Mode”の異名を取る彼のダンクは高いだけではなく360&BTL、BTB、や人越えBTL、はたまたボード横に当ててからBTLなど難易度も高く、更に細身ながら腕が折れるのではないかと心配してしまうぐらいハードに叩き込むのが特徴です。

ダンカーとしての潜在能力は相当のものでコンテストでは基本的に両足跳びですが、片足跳びでフリースローラインからウィンドミルをこなす事も出来る程の器用さも兼ね備えています。

こちらは2014年のものですが、彼が無双したシティオブパームスダンクコンテストのハイライトです。

 

Dリーグでは空中モーションが更に磨かれた印象を受け、ゲームタイムでアリウープからウィンドミル、そして豪快なトマホークを叩き込んだりと抜群のインパクトを残しています、ちなみにDリーグでプレーしたシーズンにNBAのダンクコンテストに出場する選手は史上初となります。

今回ゴードンと並び優勝候補と言っても過言ではないデリック、NBAのダンクコンテストという大舞台で一体どんなダンクを見せてくれるのか、私としては未だかつて誰もこなした事がないような超難易度の一発を見せてくれないかという期待もしています、それぐらいの能力を持ったダンカーである事は間違いありません。

くれぐれもNBAでのプレータイムが殆どない中ダンカーとしての実績のみでコンテストに選出され、大いに期待されたものの緊張&力が入りすぎたためかダンクをミスりまくって不完全燃焼に終わってしまった2013年のジェームズホワイトの二の舞にはならない事を願います。

 

というわけで、ざっくりまとめさせて頂きましたが今年は昨年ほどの熱い対決が見れるかというとなかなか難しい所ではありますが、総合的には間違いなく今年の方が良い人選であると思っています。

単純な話、

アーロンゴードン=アーロンゴードン

デリックジョーンズJr.=ザックラビーン(それぐらいの逸材だと信じたい)

グレンロビンソン三世>ウィルバートン

デアンドレジョーダン>アンドレドラモンド

個々の力量としては今年の方が上回っているからです。

欲を言えば、やはりこのメンバーにディフェンディング王者のラビーンがいればほぼベストと言えるメンバーだったと思いますが、昨年の彼のパフォーマンスを見れば辞退も納得ではあります。もしかしたら昨年延長戦で最後に見せたフリースローラインからのBTLを披露する必要が無かったのなら3年連続出場は固かったかもしれません。

そして今季練習中にフリースローラインから360という大技を披露していて三連覇に向けて気合十分かとも思いましたが、あの一発が彼が魅せる事が出来る最後の大技だった可能性はあります。正直ラビーンの実力であればあれを決勝用に一本取っておけば、予選含め残りの3本は何とか他の技でカバーし三連覇を狙えたのではという気もしますが致し方なし、昨年までのパフォーマンスで十分すぎる程盛り上げてくれましたしね。

ちなみにそのラビーン辞退はともかくとして、空き枠にオフにリバース720にトライしていて今季も迫力あるダンクを決めているラビーンのチームメイトのアンドリューウィギンズが出ていればかなり面白い事になったとは思います、そこだけ少しブーイングしたいです(笑)しかしなんだかんだ言いつつもデリックジョーンズJr.がいる時点でかなり妥当な人選なので今年は今年で素晴らしいです(黙)

 

一体どんなダンクが、そしてどんなドラマが待っているのか、今からワクワクが止まらないNBAダンクコンテスト2017、非常に楽しみですね。以上今年も昨季に続きオールスターサタデー当日に仕事が入る可能性はあるもののきっとフリーになると神をひたすらに信じている私でした、それでは。

image : NBA

]]>
http://nba-js.com/dunk/dunk-news/nba-dunk-contest-2017-contestants-favorite-gordon-great-dunkers/feed 0
アンドリューウィギンズが怪物ダンクでマギーをポスタライズ http://nba-js.com/dunk/dunk-news/andrew-wiggins-monster-dunk-mcgee-posterize http://nba-js.com/dunk/dunk-news/andrew-wiggins-monster-dunk-mcgee-posterize#respond Sun, 27 Nov 2016 14:45:46 +0000 http://nba-js.com/?p=3991 先日の記事で「ウィギンズもダンクコンテスト出ましょう」と書きましたが、やっぱり出ましょう、有無を言わさず出しましょう。

本日行われた対ウォリアーズ戦でウィギンズが今の所のダンクオブザイヤー候補筆頭となるモンスタートマホークを炸裂させました。

この前のプレーではマギーにブロックをされていたのですが、何ともエゲツなさすぎるリベンジポスタースラム、私もリーグパスで観戦しながら思わず見た瞬間に目を背けてしまいました、その後すぐリプレイをガン見しましたけどね、5度ぐらいしましたけどね、えぇ。

– ウィギンズのマギー越しトマホーク –

 

マギーは身長が213cm&驚異の230cmのウイングスパンを誇りますからブロックの高さも相当ですが、それを上回る跳躍力&腕を全開まで伸ばし切り更に高さを稼いで叩き込める身体能力は凄まじいの一言です。

11271602

この空中姿勢、まるでカーターを彷彿とさせる全開エクステンション、よくこれでボールのホールドを失わないなと感心します。

 

ちなみに先日の対サンズ戦ではチームメイトのダンク王ザックラビーンがアレックスレン越しにこれまた見事なポスターダンクを見せてくれましたが、ウルブズの若手勢の身体能力はかなりぶっ飛んでます。

– ラビーンのレン越しトマホーク –

 

この二人に加えて昨季の満票獲得新人王、ハイブリッドセンターと呼ばれ機動力に優れたカールアンソニータウンズがいるという始末。

– タウンズのロペス越しトマホーク –

 

こちらは昨年のウルブズの公開練習ですがラビーンとタウンズが軽々とイーストベイを決めています、最後のウィギンズ、ラビーン、タウンズの3メンはテンション上がりますね。

 

そしてこれらの才能ある若手をまとめるのはアシストに定評のあるリッキールビオ、今季のウルブズはリーグ1エキサイティングなチームと称しても過言ではないでしょう、昨季もこの4人は揃っていましたが新HCティボドーの元チームケミストリーが高まるにつれより魅力的なチームに仕上がってきていると思います。

現在ウルブズは5勝11敗でウエストの13位と勝ち星は伸びていませんが、ウィギンズが平均23.5点、ラビーンが19.4点、そしてタウンズが21.1点と昨季から比べていずれも著しい成長を見せているので、このトリオの成長と共にウルブズは徐々に強豪へと変貌を遂げる、そんな予感がしています。

今現在は特別に思い入れのあるチームというのは無い私ですが、昨季に続きウルブズはかなり贔屓目で応援します、GO WOLVES!!(染

]]>
http://nba-js.com/dunk/dunk-news/andrew-wiggins-monster-dunk-mcgee-posterize/feed 0
ダンク王ザックラビーンがフリースローラインからの360°回転ダンクを成功 http://nba-js.com/dunk/dunk-skill/dunk-champ-zack-lavine-free-throw-line-360-spin-dunk-succeed http://nba-js.com/dunk/dunk-skill/dunk-champ-zack-lavine-free-throw-line-360-spin-dunk-succeed#respond Thu, 24 Nov 2016 16:30:03 +0000 http://nba-js.com/?p=3979 彼なら決めてもそうおかしくはない、おかしくはないとは思うんですが、、、

二年連続でNBAダンク王者に輝いているザックラビーン、幻のダンクの一つと言われていたフリースローラインからの360°回転ダンクを決めてしまいました。

 

ラインを踏んでいるからダメと言ってる方もいますが、基本的にこの技はラインを全く踏まずに跳べるダンカーの方が遥かに少ないので踏みながら360回れるだけで十分化け物です、しかもギリギリで決めているのではなく普通に振り被って叩き込んでいる変態ぶり。

今まで両足跳びで後ろ足がフリースローラインを踏んだまま360などはありましたが、ここまで完璧に片足跳びでフリースローラインから360を決めているダンクは無かったと思います。

この動画は元々チームメイトであるアンドリューウィギンズが対ペリカンズ戦の前に撮影しスナップチャット上にあげたモノらしいのですが、動画に添えたコメントで、

「3-peat?」

と来年2月に開催されるオールスター前夜祭として行われるダンクコンテストで三連覇間違いなしと思わせる言葉を発しておりました。

正直私は昨年のゴードンとの死闘によりほぼ持ち技を出し切ってしまったのではないかとも思っていましたが、まさかこのタイミングでフリースローラインからの360を披露してくるとは驚きです。

しかし確かにこれが出来るとなるとダンクコンテスト三連覇も固いと思わざるを得ないのですが、もし彼が本当に三年連続でダンクコンテストに出場するのであれば今このタイミングでこの新技を披露するのはどうなのだろう?と思ったのも正直な所であります、これ程の大技を今見せてしまうのは勿体無い、と思ってしまった方は少なくないはず。

一番最高なのはこの技以外にも仰天新技を用意してダンクコンテストに臨んでくれる事ですが、前回であれだけハードルを上げてしまいましたから今回もかなりの難易度、もしくは創造性を誇るダンクを数本用意してくる必要はあるでしょう。

そして昨季のコンテストを大いに盛り上げた対抗馬筆頭のアーロンゴードンも、もし出場するならそれこそ720などといった超難易度の技を披露しなければ今のラビーンに勝つ事は難しい事は間違いありません。

ちなみに今回ビデオ撮影をしていたウィギンズ、一昨年のコンテストではラビーンにパス出ししたり毎度脇役的存在に徹していますが、

オフに右左踏切から回転で右手、つまりリバース720を成功しかけていた器ですから彼こそダンクコンテストに出て欲しいものです。

 

2013年の高校でのコンテストではリバース360でのイーストベイを決めてましたし、とりあえず出ましょう、なんならタウンズも一緒にウルブズから3人+ゴードンで完璧です(妄想)。

それにしても近年のダンク界は明るいニュースが多くて嬉しいですね、Dリーグには驚異の身体能力を誇るデリックジョーンズも控えていますし、ショーバスケとして独立しているダンクに限らずNBAも激アツです。

 

それでは締めとしまして、昨季のダンクコンテストで強烈なインパクトを残したラビーンとゴードンのコラボによるNIKEのCMを貼っておきます。

この二人はまだまだ若いですから、これから一体どんなハイライトの数々を生み出していってくれるのか、非常に楽しみです。

]]>
http://nba-js.com/dunk/dunk-skill/dunk-champ-zack-lavine-free-throw-line-360-spin-dunk-succeed/feed 0
アーロンゴードンとザックラビーンの壮絶ダンクバトル、史上最高のNBAダンクコンテスト2016 http://nba-js.com/dunk/dunk-news/apron-gordon-zack-lavine-extreme-dunk-battle-the-greatest-nba-dunk-contest-2016 http://nba-js.com/dunk/dunk-news/apron-gordon-zack-lavine-extreme-dunk-battle-the-greatest-nba-dunk-contest-2016#respond Sun, 14 Feb 2016 14:59:41 +0000 http://nba-js.com/?p=3108 本日は毎年一年で最も楽しみにしている日です、そうですオールスター前夜祭=NBAダンクコンテストの日であります。

しかしこの世は何と非情なものか、そんな日の午後から明日の撮影に備えて前入り県外出張の仕事が入るという悔やんでも悔やんでも悔やみきれない展開、「一体この世の神は何をやってるんだ!脳無しか!」とベッドにサイコクラッシャーかまして嘆いていたんですが、午前中に先方から電話があり、

「天候と風の影響で明日の撮影は延期になりました。」

生まれてこの方神を疑ったことなんてありません、どうもみなさん私です。

今年は事前にダンクコンテスト参加者の分析記事を書いておりませんので、いきなり本戦解説に入ってしまうのですが、とりあえずコンテスト直前にツイートしたコレで許して下さい。

ラビーンは昨年飛距離系のダンクを見せておりませんでしたが、NBAデビュー前にレーンアップのウィンドミルを披露してましたし、違うネタがあるとすればソレだと思っておりました。

そしてゴードンは今回の参加者でラビーンに続き過去にコンテスト向けのダンクを見せていたパワーダンカー、高校時代にも360からの股抜きなどこなしていたので今回も難易度が高い技を見せてくれると確信していました。

バートンはゲームタイムでもパンプリバースや高さのあるダンクを見せていましたので、コンテストでもリバース、もしくはウィンドミルからの変化をつけた技が期待できるかなと。

ドラモンドはコンテストに関してはほぼ未知だったので、ウィンドミルを過去に決めている事はありましたがビッグマンでもドワイトハワードのような滞空時間はなかったので、何かしらアイディア系で勝負する可能性が高いと見ていました。

と簡単な今更分析をした所で、肝心のコンテストですが…

本当に素晴らしかった、これ以上の結果は無いというぐらい最高の内容だったと思います。

今回ジャッジとなったのは、アイスマンことフィンガーロールの使い手として活躍したジョージガービン、そしてブロックの達人&ダンクコンテスト大好きのディケンベムトンボ、伝説のスコアラーTMac、怪物シャック、そしてレイカーズレジェンドのマジックの5人でした。

 

それでは一から解説していこうと思います、まず先行のウィルバートン。

一投目は、片足跳びからのレッグスルーリバース、2000年にリッキーデイビスが見せたのと同じスタイルでした。

昨年のオラディポ同様登場の際に謎のスリラーパフォーマンスで若干滑っていた感はありましたが、ダンクは1stトライで成功。

スコアは初め6 10 8 8 8とマジックが6を出した!?とまさかの点数かと思われましたが、直ぐに訂正され8 9 9 9 9の44点、難易度もそこそこありスムーズに決まりましたが、あっさりしすぎていてインパクト不足により点数は伸びず。

続くドラモンドはエンドラインからアリウープで反転しながら股を通すダンクにトライしましたが、惜しくも決める事が出来ず、最終的にクラッチを少し入れながらワンハンドアリウープに修正、彼の持ち味であるパワーを活かせず36点でした。

そして、コンテスト向けダンカーと期待していたアーロンゴードンが見せた一投目は両足跳びでの360からのレッグスルーダンク。

一発目で成功させたものの、オール9点の45点。

モーションが小さくまとまってしまってしまったからか誰も満点を出しませんでしたが、360に加えて股の下通しても満点が取れない時代になったのだなと、これを見た時時代の変化を感じました。

最後の試技者は昨年の王者であり優勝候補のラビーン。

ここまで会場もまだ盛り上がりきっていない中一気に目を覚まさせる男ラビーン、昨年の一投目と二投目と複合したようなアリウープから背面を通しながら反転しダンクで満点を記録。

高さは抜群、加えて非常にシャープな腕の振り、そして空中でのモーションの滑らかさが際立ち、1年前のように今年もラビーンの独壇場かと思われた1stトライでした。

そして続く予選2投目。

まず一投目で最低得点だったドラモンドが登場、ここで何と2005年にチームメイトのスタウダマイアーに見事なヘディングアシストを決めたスティーブナッシュが助っ人で参加、得意のサッカー技であるヒールリフトからあげたトスをドラモンドがウィンドミル。

数度トライしたのと、やはりドラモンドならではのパワーは活かせず二投目も40点に届かず39点、惜しくも決勝進出はなりませんでした。

続くバートンは一人アリウープから2000年にカーターが披露したリバース360のウィンドミルをトライ、形としては2009年の予選一投目でドワイトハワードが見せたものに近いダンクで、決まれば高得点が期待できる技でしたが決めることができず、2ndオプションのシンプルなワンハンドアリウープに変更したものの、リムに嫌われ30点、一投目でゴードンより一点劣っているためバートンも予選敗退が決まりました。

この時点で決勝はゴードンVSラビーンが決まったわけですが、ここから会場のボルテージは一気に上がります。

ゴードンの予選二投目は、マジックのマスコット、セグウェイに乗ったスタッフ・ザ・ドラゴンをゴール下にボールを掲げなら直立させ、その上を跳び越えながら股の下を通す、プロダンクチームのTeam Flight Brothersで通称「ダブルアップ」と呼ばれている高難易度ダンクでした。

これを二度のチャレンジで見事に成功、このダンクはフープと頭が並行になるぐらいの高さを誇り、更にゴードンならではのパワーも加わり迫力のある一発となりました。

近年ではプロップ(道具)を使ったアイディア系ダンクに偏ったり、単純なスキルよりもどう魅せるかに焦点が当たっていた面のあったNBAダンクコンテストですが、今回のゴードンはセグウェイに乗ったマスコットに協力してもらった上で難易度が高いダンクを決める、正にNBAの舞台でのコンテストで披露するダンクとしてはうってつけのダンクだったと思います、更にマスコットはそのチームの象徴とも言えますからこの大舞台でマスコットからアシストを頂くというのはチームのアピールにもなり本当に最高の演出だと思いました。

ゴードンは着地した後にレッグスルーダンクだった事もあり2000年にカーターが見せた両手突き上げポーズも見せ、コート横で見ていたラビーンも頭を抱えるほどのインパクトがありましたが、何と点数は49点。

シャックのみが9点を出し、会場からは大ブーイング、私も何が減点対象だったのか理解に苦しみましたが、一つだけあげるとしたら一度トライしてミスをしていたからというぐらい。

これにはツイッターでも世界中の視聴者が「意味が分からない」とのコメントが溢れ、解説のバークレーやレジーミラーもシャックはマジックが嫌いなんだ、マジックの永久欠番にならなかったからと理由を掘り下げてましたが謎のまま、当の本人シャックは何が悪いんだという素振りを見せておりました。

このダンクは仮に一度ミスをしたからと言っても、100人いたらほぼ100人が10点を挙げる一本と言っても過言ではないものでした、それは会場全体、そしてオンライン上のファンが全てを物語っていたと言えます、私が審査員でも10点を出したでしょう、なぜならシャックが9点を出した時点でPCのモニターの前で「WHY!?」と言ってしまったぐらいですから。

シャックの謎の判定で惜しくも満点には届かなかったゴードン、しかし彼のポテンシャルの高さが遺憾なく発揮された一発に決勝でのダンクが大いに期待される展開となりました。

そして予選最後の一投を控えたラビーン、お次は何を魅せるか注目が集まる中ラビーンが用意したダンクは… 反対コートから助走を取り、フリースローラインから踏み切ってのワンハンドアリウープ。

一度目のトライでは完全に右手一本ホールドしリムの根っこに当ててしまいましたが、二度目は両手キャッチからワンハンドに切り替えるスタイルで決めてきました。

これも飛距離も高さもあり満点が期待されましたが、再びシャックのみ9点。シャックに再び大ブーイングが鳴り響きましたが、この一発に関しては私個人的に9点でもおかしくはないと思いました、決まったダンクもラビーンならではのシャープさはなく、空中での姿勢も若干乱れ気味に映りましたので致し方ないかなと、点数が出る前に解説からこれは50点ダンクではないとの声も上がっていましたしね。

この時シャックは間違っていないと私も思ったのですが、実はシャックは彼にカメラがフォーカスした際頻繁に右手人指し指を突き上げて何かを叫んでいたのです。

そして私はこの時ツイッターを使いながらリアルタイム解説をしていたのですが、ある方が非常に鋭い点を突いたツイートをしておりました、それがコチラ。 

 ツイッター上でNBAファンの間で著名であるN夫さんのツイート、つまりシャックはどれだけ難易度が高くとも一度ミスしたダンクに満点は上げられない。という指摘。

シャックは2000年にカーターが伝説のパフォーマンスを披露した際コートサイドでビデオカメラを回していました、そしてシャックがカーターの一投目を見たその時の彼の表情は今でも忘れられません、そして後に一緒にプレイしたいプレイヤーは誰かの問いに対しレイカーズ時代のシャックはカーターの名を挙げておりました。

シャックがカーターをリスペクトしている事はほぼ間違いない事実であり、その年のカーターは全ての試技をノーミスでこなしていたのです、だからこそ今回高レベルで争う二人に甘いジャッジはせず厳しく判定を下した可能性が非常に高いのでしょう。

ゴードンの際はシャックがマジック嫌いと言う理由などを挙げられましたが、ラビーンに対しても9点を出した時点でその可能性は消えたわけです、コレはN夫さん同様NBAファンの間で著名であるNBA ALL-ROUND MAGICの管理人の六伍壱さんも指摘しておりました。

そしてそのシャックの「1回ミスしたら満点は出さないジャッジ」は続く決勝戦で証明される事になるのでした。

 

予選で圧倒的なパフォーマンスを見せたゴードンとラビーン、決勝も素晴らしいものになるという期待は膨らみましたが、その結末はそれすらも凌駕する驚きの連発となりました。

決勝一投目の先行は予選でラビーンよりも低い点数であったゴードン。

今回もマスコットのスタッフを連れサポートありのダンクとなりましたが、何とスタッフはボールを保持したままセグウェイで回転、助走を取ったゴードンはうまくスタッフの持つボールが踏み切り位置に来るのに合わせて跳躍、右手一本で手首に包み込むようにボールをホールドし、カールマローンのメイルマンポーズを左手で行いながら360ウィンドミル!!!!!!!!

文章がすごく長くなってしまいましたが、それだけ内容が濃すぎた一本でした、この片手だけで行うアリウープスタイルのウィンドミルは高校生ダンカーであるクウェイパーカーが得意とし、TFB始め頻繁に見られるようになったダンクではあるのですが、セグウェイに乗って回転するスタッフから受け取るというアイディアは最高ですし、ゴードン程の体格を誇るダンカーはストリートではほぼいませんから、パワーもあり今まで見たこともないインパクトがありました、今大会で特に評価したいダンク一本をあげるとすれば私はコレを選びます。

これには先ほどまで9点を出していたシャックも納得の10点満点、トータル50点で幸先の良いスタートを切る結果となりました。

そのゴードンに対し、ラビーンの一投目はゴードンが行った片手ホールドの360ウィンドミル同スタイルの片足跳びバージョン、もしかしたら対抗心を燃やしたのかラビーンの持ち味であるスピードも活き、回転した体の勢いそのままにぶち込んだ故力強さもありこちらも満点。

ラビーンは昨年も含め完全な360にはトライしておらず今回が初のフル回転だったわけですが腕の旋回速度だけでなく身体の回転速度も素早く、彼のポテンシャルの高さをまざまざと見せつけられた一発となりました。

お互いに一歩も退かず続く二投目、ここでゴードンが繰り出したのは本日のベストダンクと称されるであろうものでした。

再びマスコットのスタッフをフープ近くにボールを持って立たせたゴードンは右45度から跳躍、そしてスタッフを跳び越えながらボールをホールドしそのまま両足の下を通しながら左手でのフィニッシュ!!!!!!!!

このダンクはNBA外ではTFBのJus Flyことジャスティンダーリントンの十八番ダンクではあり既出のものではありますが、NBAでは史上初で真新しさもあり難易度も最高級、そのダンクをワントライで成功させたゴードン、二連続で満点ダンクを叩き込みました。

ここで2000年にカーターのダンクを見たケニースミスが叫んだフレーズ、

「It’s over ladies and gentlemen!!」

「もう決まった!」が飛び出しました、そう、普通なら正に決まったと思えるスーパーダンクではあるのですが…

今年は終わらないのです、それ程最上級の対決なのです。

控えるのは昨年の覇者、ザックラビーン。

昨年は決勝で勝利が濃厚となったからかネタを温存した様子がありましたが、今年はゴードンという最強の好敵手を目の当たりにし、全くその余裕はなくなりました。

満点が延長戦への条件となったこの状況でラビーンが見せたのは…

レーンアップでのウィンドミル。

そうです、昨年見せてくれるかと私が期待していたフリースローラインから踏み切ってのウィンドミル

NBAデビュー前にコンテストで決めていたダンクでしたので、必ずどこかで出してくると思っていましたが最後の最後、正にここ一番という所で披露してきました、こちらもゴードンに続き一発成功。

レーンアップのウィンドミルと言いますと、かつて記事でも取り上げました伝説のフリースローラインダンカー、ジェームズホワイトを想起しますが惜しくもホワイトはNBAのコンテストの舞台ではこのダンクを決めきる事が出来ませんでした、そのダンクをラビーンは完璧な形で絶対に外せない場面で決めてきたわけです、ラビーンは身体能力に加えメンタルも相当タフだなと思わされましたね。

こうなってきますともう会場は大盛り上がり、決勝でのお互いの二投が全て難易度が高い上にノーミスで満点、これ以上ない筋書きとなった頂上決戦。

延長へと突入することとなった二人は、ネタに困りかけて来てたのはあったかもしれませんが、まだまだショーは終わりません。

先行のゴードンはチームメイトのペインを連れベースラインからボード横へアシストさせ、ウィンドミルでのリバースを炸裂。

このダンクもまた一発で成功、叩き込まれた時の音が「ドキャッ!」という80sにジョーダンと熱いバトルを繰り広げたパワーダンカーのドミニクウィルキンスのような物凄い金属音を響かせる力強いダンクとなりました、もちろんモーションもブレがなくスピードも十分。

ゴードンは今シーズンにゲームタイムでもダブルパンプでのリバースダンクを披露していましたが、そのダンクがドミニクのダンクと称されていたので確かにドミニクと通じるものを持っていると思います、何よりゴードンは左足→右足の両足踏み切りの右利きダンカーであり、つまりドミニクと全く同じスタイルのダンカーなのです、今回のゴードンは正に進化したドミニクウィルキンスを見ているような心境でした、ドミニクはウィンドミルのパイオニアとして知られ尚且つリバースダンクの名手でしたから、今回のゴードンのウィンドミルリバースは2016年verドミニクと呼んでも良いと思います。

既にこの時点で3連続満点と例年であれば文句なしの優勝となっている状況ですが、再び王者ラビーンが立ちはだかります。

ラビーンはボード裏側に移動し、フープ下にバウンドするようにボールをトス、そしてフープ裏から跳躍しレッグスルーからの両手リバースでフィニッシュ。

ラビーンとしては難易度が高い部類には入らない技だったかもしれませんが、彼特有のボールをキャッチしてからの腕の旋回速度はやはり迫力がありこちらも満点で何と勝負は延長二発目に突入。

決勝4発目となったゴードンは一度ショットクロックにボールを跳ね返したものの、ダンク動作には入らずネタを変えベースライン側に移動、ここでゴードンはドミニクが得意としたダブルパンプリバースを炸裂。

こちらも新世代スタイル、一度後頭部までボールを下げた後に股下までボールを振ってのリバース、これも史上初となるダンクで入り方もパーフェクト、またしても高得点が期待されましたが高難易度が続きインパクトに欠けたように映ったのか、得点は47点。

優勝候補筆頭であったラビーンに対し、大健闘どころかラビーンを上回るほどのパフォーマンスを見せてきたゴードンでしたがここでラビーンに二連覇のチャンスを与えることになりました。

そして、ラビーンのファイナルダンク、ラビーンは既にこの時点でネタに困っていたようでしたが同じ試技者であったウィルバートンと打ち合わせ、提案されたダンクは…

レーンアップでの股の下を通すダンク、ラインを足一歩分ぐらいはみ出したはしたものの十分な飛距離&滞空時間から繰り出されたダンクは50点を記録。

正に頂上決戦と呼ぶにふさわしい激闘を制したのは、ザックラビーン。

大方の予想通りの結果となったわけですが、内容としてはゴードンが劣っていたことは全くなくむしろ総合のインパクトでは上回っていた、ただ一本のダンクにつき50点以上は出せないルールだったのが敗因とも言える程のパフォーマンスでした。

ダンクコンテストは毎年大盛り上がりというよりかは、ズバ抜けた一人が現れるか、全体的に不完全燃焼に終わるかという年の方が目立つ傾向にあると思うのですが、今年程素晴らしい競争があり、その一本一本が超難易度というのは今改めて動画を振り返りましても信じがたいです。

今回のゴードンとラビーンは決勝に至ってはお互いに全て一度の試技で成功、全く激闘に水を差すことなく興奮が続き、何より本当に素晴らしいと思ったのは、昨年はラビーンが決勝で余裕で勝利できる展開だったため技を温存した流れになりましたが、ゴードンがラビーンの全てを引き出した所。

延長一投目でも決着がつかなかったのが、ラビーンのレーンアップレッグスルーにつながったと考えると本当に鳥肌モノですね。

ラビーンはラストダンクについて一度もトライしたことがなかった、とコメントしていましたが、2000年のカーターもマグレディーからのアシストで股下通したダンクは「夢の中で自分がトライしていたのを見た、リアルでやったのは初めて」と言っていました。初トライで見事な完成度を披露してしまう二人は本当に別次元のダンカーであると感じます。

また、今回のコンテストを盛り上げた要素として忘れてはならないのは予選で謎の判定を下していたシャックの存在。

SBNationの記事にもありますがシャックは一度ミスしたダンクには満点をあげないジャッジをしているという空気が漂ってからは、ゴードンもラビーンも一度もミスをせず完璧に残りの試技をこなして来ました、そこにはシャックの厳しい判定が生んだ緊張感があったからこそと言えるのかもしれません、そしてシャックは決勝での二人のダンクに全て満点を出していました。

ちなみにシャックが良い審査員かと問われましたら私はNOと言いたい所です。仮にシャックが5人審査員だったとしたら、ゴードンとラビーンのあのダンクは9×5の45点だったわけです、流石にそれは首をかしげざるを得ないでしょう。

しかし審査員は一人一人見るポイントも異なりますし、それだからこそ面白い、ですので今回のシャックの存在はとても貴重だったと思いますし、結果それが今回の名勝負につながったと思います。

2000年のコンテストでケニースミスがカーターの二投目に対し9点をつけた事がありましたが、彼は一本目で凄さのハードルが上がりすぎたから二投目は9点と語っていました、確かに二投目は一投目のダンクと走り込む角度が違うものの類似したダンクだったのでそれも理解出来る流れではありました、そしてカーターはケニースミスに5本全て満点の夢を断たれた直後の三投目に先ほども挙げましたマグレディーからのパスを受けた股通しダンクを決め、ケニースミスに、「It’s over!!」と言わせたのです、今回の二人も9点を出したシャックに納得させるダンクを決勝でお互いに4本全て決めた、コレは本当に見事な展開でした。

 

更に私が今回の熱戦を見ていた感じたのは、今年は今までの過去の素晴らしかったコンテストの魅力が詰まったコンテストだったという事。

1988年の伝説のジョーダン対ドミニクは有名なバトルでしたが、今回競い合った二人は片足跳びを中心としたフリースローラインからのダンクを武器にしたラビーン、そして先ほども挙げました左→右からの両足跳びでのダンクを得意とするゴードン、これ正にジョーダンとドミニクのスタイルと一致してまして、ジョーダンは両足跳びも要所で使っていたので完全にというわけではないですが決め手となったダンクに置いてのスタイルで考えますと、新世代ジョーダン対ドミニクここに在りといった印象でした、ダンカーとしての特徴も高さと華麗さ対迫力あるパワーダンクと当時の二人を彷彿させる内容でした。

更に、今回はラビーンとゴードン共に過去に例の無い超難易度のダンクを決勝の舞台で次々とノーミスで成功、2000年のビンスカーターを想起させるようなパーフェクトパフォーマンス、カーターが2000年のコンテスト前に語っていた「史上初の全ダンク満点達成者になりたい」との言葉を二人とも実現する寸前の領域に達していたと思います。

次に挙げたいのが、お互い一歩も引かず決勝で延長戦に突入したという事、これは2006年にネイトロビンソンと当時76ersに所属していたアンドレイグダーラの激闘を思い出しました。ネイトのスパッドウェッブ越えやイグダーラのアリウープからの背面通しダンクと正に互角の闘いで盛り上がった年でしたが、今年はあの熱い戦いのレベルが更に上がった印象を受けた死闘と言えるでしょう。

そして極め付けは2003年のJRich対メイスンの真の王者決定戦、JRichが49点以上出さなければいけない最後で前代未聞のリバースでの股通しを決め逆転勝利、今回もラビーンが48点以上最後に必要といった場面で見事に史上初となるフリースローライン付近から踏み切っての股通しを成功させ優勝、ちなみにこのレーンアップはジョーダンがダンカーとして脚光を浴びていた時代ラストダンクにふさわしい一本というイメージがあり、その進化系で今回締めたというのは正に最高の結末だったと思います。

 

 以上、総合評価としまして今年のダンクコンテストは間違いなく史上最高のものであったと思います。

近年NBA外のプロスラムダンカー、Team Flight BrothersやDunkademicsのyoutubeチャンネルで取り上げられるダンカーが次々と難易度の高い新技を披露していますが、彼らはダンクのプロであり、ジャンプするためのコンディション調整に集中できるわけですが、NBAプレイヤーというのは本職はバスケットボールですので厳しい練習をこなしながら数多くある試合スケジュールを戦い抜かなくてはなりません、その中で高い跳躍力をキープするというのは非常に大変なことだと思いますし、その状況でプロスラムダンカーも毎回決めれるとは言い難い高難易度のダンクをゴードン&ラビーンお互いに安定して決めたというのは純粋に賞賛に値します。

更に強調したいポイントはNBAのダンクコンテストというのは世界中のバスケファンが注目する舞台なので、緊張感も相当なものだという事、今回ラビーンが繰り出したダンクは2013年に期待されたフリースローラインからのダンクを得意としたジェームズホワイトが本来決めていたであろうと思われるダンクでしたが、ホワイトは肝心のNBAのコンテストの舞台で実力を発揮できなかった、、、ホワイトに限らず今まで数多くのプレイヤーがその雰囲気に呑まれる中、今回の二人は楽しみながら堂々と技を披露していました、その姿が今回大きな感動につながったわけですね。

 

ちなみに洗練された一発という意味では今でもカーターのリバース360ウィンドミルが最高だと思いますし、最高の逆転勝利という意味ではJRichのダンクを推したいですし、最も感動したのは2006年であった事は私の中では変わりませんが、今年ほど熱い要素が揃いに揃ったコンテストというのも他にないというのが正直な感想です、本当に素晴らしすぎるコンテストでした。

決勝でお互いを高め合うラビーンとゴードンは本当に良い好敵手だったと思いますし、何より二人とも笑顔で楽しんでいたのが印象的でした、ラビーンもゴードンと競ったことにより最高のダンクが出来たとコメントしていましたし、今回に関しては二人とも勝者と多くの方が理解していることでしょう。

そして今回の試技者の内、肌の色で判断しますと完全に黒人であるドラモンドとバートンが予選敗退し、白人の血が流れているであろうゴードンとラビーンが圧倒的なパフォーマンスを見せたという事を考えますと人種による身体能力の差というのも徐々に無くなってきているのかなという印象を受けました、それは私たち日本人にとっても例外ではないと思いますね。

 

NBAダンクコンテスト2016まとめ↓

ラビーンとゴードン二人ともネタ的に完全燃焼した感があるので来年の展望は謎ですが、また二人の熱い対決が見れる事を期待したいですね、まだまだ進化した姿を見てみたい、そしてラビーンは史上初の三連覇達成者にチャレンジして欲しいです。

というわけで、最高のパフォーマンスを見せてくれたラビーン&ゴードン、そして予選で敗れはしたものの果敢に高難易度のダンクにチャレンジしてくれたバートンとドラモンドにありがとうと言いたいです。

今年も最高に興奮した前夜祭でした!!それでは。

]]>
http://nba-js.com/dunk/dunk-news/apron-gordon-zack-lavine-extreme-dunk-battle-the-greatest-nba-dunk-contest-2016/feed 0
ウエストブルックが3種類のステップで雷ダンクを炸裂、全てのステップを分析してみた http://nba-js.com/dunk/dunk-column/westbrook-three-kind-step-thunder-dunk-all-step-analysis http://nba-js.com/dunk/dunk-column/westbrook-three-kind-step-thunder-dunk-all-step-analysis#comments Wed, 20 Jan 2016 14:50:05 +0000 http://nba-js.com/?p=2927 本日行われましたサンダー対ナゲッツで複数のステップを器用につかいこなす、正にフレキシブルックなダンカーであるラッセルウエストブルックが大暴れしてくれました。

38分の出場で27点12アシストのダブルダブルとサンダーの勝利に貢献したウエストブルックですが、何と言っても特筆すべきは第2クォーターと第4クォーターに叩き込んだ三発のスラム。


 
まず第2Qにはデュラントのスクリーンからハリスを抜き去り、目にも止まらぬスピードから左足の片足跳びでダンク、彼らしい高速ペネトレイトからのトマホークでした。

続く二本目は試合も終盤に差し掛かった第4クォーター残り3分、右サイドから今度はアダムスのスクリーンでフリーになり右左の両足跳びでワンハンドサンダースラム。

そして残り2分を切った所で見せたのがデュラントからのパスによる左右の両足跳びでのボースハンドアリウープ、高さも十分の迫力ある一発でした。

単純に三発のモンスタースラムとまとめてしまえばそれまでなんですが、なぜ今回私があえて記事として取り上げたかと言いますと、一試合で3種類の異なるステップでダンクを決める、しかもそれらが全て迫力満点というのは非常に珍しいケースだからです。

過去に記事として取り上げたのでご存知の方は多いかもしれませんが、ほとんどのダンカーが両足跳びで跳躍する場合は右左、もしくは左右のどちらか一方に偏りますし、片足跳びが得意な選手は両足跳びだと迫力不足になってしまうダンカーが少なくありません。

片足跳びは全てのバスケプレイヤーがレイアップなどの動作で行いますので、右利きであれば左足踏切で普通に跳べると思いますが、両足跳びとなりますと得意不得意がかなり分かれ、なおかつ右左、左右の両方で高い跳躍をするダンカーはかなり珍しいんですね。

一試合で片足跳びのダンク一本、そして左右、もしくは右左の両足跳びのダンク一本を決めるダンカーは頻繁に見られますが、両足跳びも両方のステップで一本ずつ、となると極端に減ります。

まず条件として両足跳びが右左、左右両方を得意とするダンカーである事が必要条件となってきます、そうでないとどの体勢、位置でもらっても身体に染み付いた得意ステップで踏み切るようになってしまい両足跳びのダンクは右左、左右どちらか一方しか決める事が出来ません。

ウエストブルックのように右左、左右両方変わらず使う事が出来、右から切れ込んだら左右、左からなら右左と常に進行方向に沿ったステップでダンクが出来る、なおかつ片足跳びのダンクも得意というタイプのダンカーならではの話になって来るわけですね。

しかもそれが全て右腕を引いてのトマホークですから、ウエストブルックのダンカーとしての素質、身体能力はとてつもありません。

そして通常のダンクであれば利き腕をフープの方向に伸ばし、なるべくフープに近い位置に持って行きダンクする体勢が多いと思う(ダンカンが素晴らしく良い例)のですが、ウエストブルックはペネトレイト後のダンクは全て後方に引いた動作から叩き込んでるので、正に全てのステップにおいて空中でのボディバランスを整える事が出来る優れたスキルと身体を持っていると言えるでしょう。

 

そして実はウエストブルックは過去に右足踏切の片足跳びからの左手ダンクも決めているんですが、やはり高い。しかも左手も非常にスムーズでモーションが洗練されています、破壊的な右手ダンクとはまた違った魅力を感じます。

決めた後に左手を見つめる仕草が可愛いですね(笑)試合後のインタビューでは、「試合中に初めて左手でダンクを決めた」と発言していますが、それにしては見事すぎる一発です。

 
彼なら一試合に4ステップ全て使ってのパーフェクトステップダンク試合を達成してくれるかもしれません、ただ仮にやったとしても今日のようにハイライトとしてまとまってくれないと発見が難しいので、決めるなら全てど迫力でお願いしたいですね(笑)
 

ちなみにウエストブルック以外でそれを達成可能だったと一番思えるのは過去記事でも何回か名前を挙げていますが、やはりコービー

彼はダンクにおけるステップの天才で、片足跳びも左足だけに止まらず右足でもリバースを決めたりと多彩でした。

こちらは私が年末に実家に帰省した時にVHS直撮りして録画してきた二年目のコービーのダンクなのですが、右足で踏み切り空中で体勢を立て直して容赦なく叩き込んでいます、この映像は恐らくどこにも上がっていないのでかなりレアな一本だと思います。

 

バスケ経験者の方なら何となく分かるかと思いますが、右足で踏み切った場合、どうしても右手を上げながら左足が上がる格好になるので身体にひねりの動作が生まれバランスが取りにくく、むしろ一度空中で左にボールを振りその間に空中で通常通りのレイアップの体勢に身体を戻し、右足が上がり気味になる姿勢からのダブルクラッチの方がやりやすい方は多いと思います。

その良い例であるのが、現キャブスのJRスミスのこちらのダンクです、彼は右利きですが利き足が右なのでこのクラッチを入れた後の右手ダンクを得意としています。


 
2009年のダンクコンテストでも2バウンドから披露していますね。


 

更にこれをそのまま逆の形に当てはめますと、レブロンが先日やったような左手ウィンドミルとなります。利き足の左足で踏み切って右に振ってから左手、レブロンは利き足が通常の右利きと同じ左足で、なおかつ球技以外は左利きと左手の扱いには普通の右利きより慣れているのでこのダンクを得意としているのでしょう。


 
2012年の祭典でも見せていましたね。


 

先ほどあげましたコービーのダンクは、右足で踏み切った後に空中で左足が下がり左足で踏み切った体勢とほぼ同じになるようにバランスを整えてから右手で叩き込んでいます、つまり↑であげた動作を極端なクラッチを入れずにストレートで跳びながらコントロール出来ているわけです、この動作をダンクで行うというのは相当な難易度です。
 
ちなみにJRスミスは同種のダンクで低い位置から救いあげならのアリウープをこなしていますが、アリウープですと両手がフリーなので逆に跳ぶ際の制限がないため空中でバランスは整えやすいという利点があります。

 
このJRスミスのダンクも他に例があまり無い凄技ではありますが、やはり利き足が右だからこそ得意とする技と言えます、しかしコービーはボールを保持したまま通常の右利きと同じ本来の利き足は「左足」であるにも関わらず「右足」で決めている点が凄まじいです… 不格好で良ければ他のプレイヤーも決める事は出来るでしょうが、逆足でコービー程のスタイルを確立出来るダンカーはまずいません。
 

以上の事から、コービーは両足跳びも右左、左右満遍なく使いこなしますし、片足跳びも左右跳べるので歴代最高の多彩さを持ったダンカーだったと言えるでしょう。

そしてウエストブルックは右足踏切でのダンクの頻度は少ないものの、コービー同様4種類のステップを使いこなしつつ迫力がありまくるダンクを決めれるダンカー筆頭にあげさせて頂きたいと思います。
 

なおウエストブルック以外の現役選手ですと、何気に昨年ダンクコンテスト優勝者のザックラビーンが有力だったりします、ダンクコンテストのパフォーマンスがそうであったように典型的な片足跳びダンカーと見せかけて、実は両足跳びも両方のステップで高いと私的に非常に評価が高いです。
 
アンドレミラーからのアリウープで右左ステップのボースハンド。


 
そしてこちらもアンドレミラーからタッチダウンパスを左右ステップでアリウープ。


 
ついでに紹介したいのが、ルーキーシーズンダンク集、左足の片足跳びが目立ちますが、50秒のダンクなど右足跳びでもダンクをしています。3分20秒には左手プットバックも決めています。


 
ラビーンは今シーズンも是非ダンクコンテストに出て欲しいですね、そしてめちゃくちゃ難易度は高いですが、いずれ試技の4本全てで別ステップを使って優勝するダンカーが現れる事を期待しまくりたいです。

片足跳びの場合コンテストであえてわざわざ利き足と逆の足で跳ぶ理由がないというのはさておき、私の追い求める究極ダンカーの理想形がソコにあると勝手に妄想したりしています。
 

ちなみに高校時代のカーターや97年のコービーは右足の片足跳び以外の3ステップを使って優勝しております。

 

コービーはゲームタイムのウィンドミルを見る限りでは左右の方が得意なのに、コンテストでは外れはしたものの右左でウィンドミルしてる辺り流石です、どちらで跳んでもクオリティに差が出ないという証と取れますね。
 

左手でも普通にウィンドミルしてますしね、恐らく右左で踏み切った左手ウィンドミルも普通にこなせるでしょう、コービーはもう七色ダンカーとか名付けたいレベルです。
 

というわけで、今回もかなりマニアックな記事となったかもしれませんが、このブログを訪れている読者はそこに痺れる憧れ〜はしないけどとりあえず興味あるぅな方々だと信じております。

ちなみに今回のトップ画は、左の画像が左右の両足跳び踏み切り、正面が左の片足跳び、右が右左の両足跳びと分けました、ステップを意識してダンクを見ていますとダンク画像を見た瞬間にどのステップで跳んだダンクなのか識別出来るようになって面白いと感じるかは知りません(ぇ

それでは、先日ツイッターの方でこのブログのおかげで踏切足について詳しくなりましたとコメント頂いてテンション上がったワタシでした。

おやすみなさい。

]]>
http://nba-js.com/dunk/dunk-column/westbrook-three-kind-step-thunder-dunk-all-step-analysis/feed 2