ドミニク – NBA JAM SESSION http://nba-js.com NBA総合&ダンク情報ブログ Tue, 29 Nov 2016 00:00:09 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.6.1 ダンクにおける両足ステップについて考察してみた http://nba-js.com/dunk/dunk-column/dunk-two-legs-step-consideration http://nba-js.com/dunk/dunk-column/dunk-two-legs-step-consideration#respond Tue, 22 Sep 2015 14:24:50 +0000 http://nba-js.com/?p=2540 NBAシーズンが待ち遠しい!

もぅ何て言うか、

な感じのみなさんこんばんは、ケロッグコンボで育ったと言っても過言ではない私です。

まぁ私もNBAシーズンが早く来てクレーなのが本音ではあるんですが、オフはオフで集中的にダンク動画見てられるので別にいっかnうわ何をするやm

 

というわけで、今日も相も変わらずダンクについて語ろうと思います、最新のNBAニュースですと?そんなもんは他ブログで見やがれ下さい!!(謝)

さて、以前こちらの記事を通してダンクにおいてあまりみなさん注目されないけどかなり重要な要素と言える、

踏み切り足

について言及させて頂いたのは記憶に新しくないですかそうですか。

それはいいんですが、とりあえず跳び上がる際のステップを大きく分けさせて頂きますと、片足跳び両足跳びに分類されるわけなんですが、とりあえず片足跳びは右足か左足かで踏み切る話なのでそこまで複雑に考えないとして、、、

両足跳びですと、

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右→左からのステップで踏み切る場合と、

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左→右からのステップで踏み切る場合の二種類があるわけです。
 

いや、うん、で?って話なんですけど、コレって何気にちょっと不思議だなと思った経緯がありまして。

一度冷静に考えてみて欲しいのですが、通常右手でボールを扱う右利きであれば、跳ぶ時や投げる時の動作って必ず右足が先で左足が後になるはずなんですよ、つまり左足が前方に来る姿勢ですよね。

イメージ、もしくはその場でやってもらえれば分かると思いますが、右→左のステップで右手が後方に来るような体勢でないと手を一度引く動作がし辛くなりボールにパワーを伝え辛い格好になってしまいますよね。

バレーボールの選手でフェイントなどならまだしも、常に左→右のステップでアタックしている選手ってほとんど見かけませんし、野球のピッチャーでも右足を前に突き出して右で投球する選手もいません、ボクシングの選手も右利きであれば右足後ろの左足前がスタンダードです。

なので、ダンクに行く際に常に左→右で踏み切ってダンクに行く右利きプレイヤーは特殊だと思っていたんですが、案外私が所属していたチームにも結構な割合で左→右で跳ぶ選手がいたんですよ。

なぜそっちメインで跳ぶのかなとそれなりに疑問に感じていたんですが、後にあぁなるほど、と自己完結に至ったのでそれを説明します。

その秘密は、バスケットボールそのものにあったんです。

バスケを始めた方はまず例外無くみんなが喜んで練習するプレイがありますよね、これが正にバスケの醍醐味と言っても過言ではない、

シュート。

それもレイアップではなく、セットシュートです。

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この動作における足の配置というのが、基本的に左足後ろの右足前、コレなんです。

このセットシュートという動作はひねったり力を溜めるというよりも、単純に「正確に真っ直ぐボールを前方に跳ばす」事が出来ればOKですので、当然打つ右手と右足のラインが進行方向に揃うようにするのがベストなんですね。

正に力を必要とするよりも、純粋にターゲットを狙うための姿勢です、これは狙うための動作も含まれるものの、力も必要とするバレーのアタックや野球の投球とは異なり、むしろ片手でハンドガンを打つ動作やダーツを投げる動作と同じと捉えられるでしょう。

更にバスケのセットシュートにおいては、そこにジャンプする動作(つまりジャンプシュート)が加わりますから、必然的にバスケットボールプレイヤーは、この

左→右足で踏み切ってジャンプする動作を多用する事になるのです。

つまり、バスケを始めた頃からこの左→右足で踏み切ってジャンプしてシュートを打つ動作を繰り返す事により、この左→右の両足跳びの熟練度が高まり、ボールを持っていても持っていなくても右→左ではなく、左→右で踏み切る方がやりやすくなった結果、右利きであってもダンクの際に左→右の両足跳びで踏み切るプレイヤーが多い理由だという結論に私は辿り着いたわけです!!よし、これを元に論文を発表するしかない!ノーベル賞はワシのもんじゃ焼き!

 
、、、
 

昔ですねぇ、母が参加していたママさんバレーに一緒に通っていた時期があったんですよ。

そこで、そのチームに一人元女子バスケ部だった方がいまして、E美ちゃんとしましょう、そのE美ちゃんのステップが左→右だったんです。

で、何とも打ち辛そうな感じで、その方が母に「バスケはステップがバレーと逆だから難しい」と言ってたわけです。

そして母は私に「E美ちゃんバスケのステップとバレーは逆って言ってたけど、アンタは普通に跳んでるよねぇ」とそんなE美ちゃんの横でバコンバコンスパイクしまくってる私、元々左→右ステップだとヘタレの典型的な右→左ジャンパーだったので「チョットナニイッテルカワカリマセン。」状態で、周りがママさんであるのをいい事にやりたい放題してた私は後にブロックの練習専門役に抜擢されました。

しかしまぁ左→右ステップだと右手のみのワンハンドの場合、特に力を必要とする動作はし辛い&ボディバランスも整えにくいと私個人的には感じていますが、NBAを代表するダンカーで左→右ステップを主とするプレイヤーは余裕で右手でボカスカ叩き込んでますから、やはり要は慣れなんでしょうね、何よりあのウィンドミルのパイオニアかつパワーダンカーで知られるドミニクが典型的な右利き&左→右ステップダンカーですからね。

DOMINIQUE WILKINS TOP 20 (DUNK)

右利きの方は字を書くとき、右に引いていくように書きますが、左利きの方は右に押して書いていかなければなりません、そう考えるとめちゃくちゃ書き辛そうと思いますが、案外左利きの方は普通に書いてるんですよね、唯一手が汚れてしまうのが難点ぐらいで、それと同じようなものかもしれません。

ちなみに右→左ステップでの右片手ダンクは、一度ディフェンスに身体を預けて右手を後方に置き易いのでブロックされ辛いダンクになるかと思うのですが、左→右ステップのダンクだと既にゴールに近い位置にボールがあるので逆に素早くダンクが出来、これはこれで利点があるのかなと思います。

そして、通常両足跳びで360度回転のダンクをする場合ですと、右利きであれば左→右ステップから時計と反対回りに回転するのが普通なので、元々左→右のステップが得意なプレイヤーは大半が360を得意とします、どうしても右→左ステップが身体に染み付いている方はTMacやカーターのように時計回りに回転する通称リバース360と呼ばれるダンクとなります、これは恐らくダンクをする際に身体の正面ではなく、背中側がフープに向くためリバースとなるのでしょう、逆に右→左ステップで時計回りに回転しても左手のワンハンドで叩き込んだらこれは通常の360と呼ばれます。

 

と、いろいろ語った所で、ザッと二種の両足跳びごとのダンカー分類図をご紹介させて頂くことにしましょう。
 

左→右ステップ ドミニクウィルキンス

スパッドウェッブ

ジェイソンリチャードソン

デズモンドメイスン

ビクターオラディポ

JRスミス

デリックローズ

テレンスロス

右→左ステップ ビンスカーター

マイケルジョーダン

ジェラルドグリーン

ネイトロビンソン

ドワイトハワード

ポールジョージ

スティーブフランシス

トレイシーマグレディー

ブレイクグリフィン

デアンドレジョーダン

どっちも使う系 コービーブライアント

ショーンケンプ

レブロンジェームス

ドウェインウェイド

ラッセルウエストブルック

ザックラビーン

 

左→右、右→左ステップの欄に記載したプレイヤー達は、両足ステップで跳ぶ場合ほとんどそのステップを使用します、ここでは各ステップの代表として二名ずつ動画を貼ります。

 
左→右ステップダンカー、ドミニク&JRICH。

 
続きまして、右→左ステップダンカー、ジョーダン&カーター。

 
そして両方を使いこなすダンカーに関してですが、コービーとケンプは両方のステップで跳べるだけでなく更に技もこなしますから、正にダンクにおいてステップの天才と言えるでしょう、コービーはかつてフープ下をくぐりぬけながらのウィンドミルをよく十八番として見せてくれてましたが、アレもコービーが左→右のステップが熟練しているからこそ成せる技でしたね。

 
レブロンは片足跳びがメインではありますが、両足跳びでは両方のステップをこなし、かつて左→右では360、右→左ではウィンドミルも披露していました、ウェイドも両方のステップでトマホークを叩き込む事が出来るダンカーです。

 
次に、両方のステップをフレキシブルに使いこなしダイナマイトダンクを決めまくる現代を代表するダンカーと言えば、ラッセルウエストブルック、もうステップにおいては本当にラッセルフレキシブルックと呼びたいぐらい素晴らしいです、彼のハイライトを見れば分かると思いますが、左→右、右→左、共に満遍なく決めています、それがまた全てど迫力。

 
最後に昨年のコンテスト優勝者、ラビーン。彼もレブロン同様片足跳びがメインではありますが、両足跳びにおいても両方のステップで高い跳躍が可能です、試合中では来シーズンもコンスタントに両足跳びダンクを見せてくれそうですね。

 
私個人としては、ダンク一発の衝撃という点でカーターやジョーダン、ドミニクを尊敬するのはもちろんですが、それに加えて左→右、右→左の両方を満遍なく使うダンカーにももの凄く魅力を感じますね、それがいかに難しい事が知っているだけに。

 
とまぁ大分長くはなりましたが、本来手だけではなく足も右利き&左利きがあるように(陸上やってたうちの妹は右利きなのに片足跳びが右踏み切りです)ステップも元々得意な方ってのがあるので、ことダンクに関しては結局の所はそれでほぼほぼ決まるよなーと、冷静に分析した所で基本はそこかなという結論に落ち着きます。

 
みなさんも是非これからダンカーを見る際は、ステップに注目しながら「おっ!彼は両方使いこなす系ダンカーか!」とテンション上がって下さい(ぇ

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NBA史上最高のダンカー、ビンスカーター http://nba-js.com/dunk/dunker/nba-the-greatest-dunker-ever-vince-carter http://nba-js.com/dunk/dunker/nba-the-greatest-dunker-ever-vince-carter#respond Mon, 02 Mar 2015 14:58:43 +0000 http://nba-js.com/?p=205 「NBA史上最高のダンカーは誰か」

NBAと言えば華々しいダンクである、そういったイメージが定着して以来長年に渡って問われ続けて来たこの疑問。

マイケルエアージョーダンだ、ヒューマンハイライトフィルムドミニクだ、Dr.Jアービングだ、人々の答えは常にリーグ屈指のスラムダンカー間で変動して来ていましたが、

丁度ミレニアムとなる2000年を境に、一つの答えが定着し始めました。

「NBA最高のダンカーは、ハーフマンハーフアメージング(半分人間、半分驚愕)

ビンスカーターだ。」

なぜ過去&現役問わず多くのNBAプレイヤーが次から次へと彼の名をベストダンカーとして挙げるのか、みなさんはご存知でしょうか。

それは彼のダンクを見れば、ある意味一目瞭然かもしれませんね。

彼のダンクは、、、確かにものすごいのです。

この回答でFAにする事は簡単ですが、今回はあえて私なりに彼のダンクそのものの凄さ+カーターが最高である由縁を掘り下げて考えてみたいと思います。

少々長くなりますので、コーヒーもしくは梅こぶ茶を両手にお読み頂ければ幸いデス。

それでは、一つずつ順を追って解説して行きます。

 

類い稀なるボディバランス

 
まず彼のダンクの特筆すべき点で真っ先に私が思い浮かべるのが、そのボディバランスの良さ、です。

彼のダンクが他のダンカーと異なり特別美しく、かつパワフルである理由はここにあります。

特にアリウープでその点は如実に現れるのですが、通常ダンクに行く際多くのダンカーは身体全体でボールをコントロールしようとします。

ロブが来たら、そのボールをホールドするために身体全体を反らし、しっかりキャッチしてダンクに行く、ごく普通の事ですが、カーターは異なります。

彼は多少パスがずれたとしても身体の軸をブレさせることなく、上体を真っ直ぐキープしたまま、四肢を振り回す事が出来るので、常にまるで翼を広げたような美しいモーションからダンクを叩き込む事が可能なのです。

その例がよく分かる動画がこちら、2000年の対クリッパーズ戦で見せたディーブラウンからのアリウープです。

リーグ屈指のダンカーであればこのパスからアリウープを決める事は其れ程難い事ではないかもしれません、ですが上体を離陸したポイントに残しておきながら腕だけでボールをホールドし、ここまで完璧にトマホークを決める事が出来るのはカーターならではだと思います。
 

更に、05年のオールスターで見せたバックボードを経由してのセルフアリウープ。

これはマグレディーが得意とする業で01年のオールスターで彼が最初に披露しましたが、マグレディーの魅せたダンクは身体全体を使いボールを両手で保持するものでした。

カーターは「マグレディーが過去にやってたからアイディアをもらったんだ」と言って、05年のオールスターで同じ形でバックボード経由の一人アリウープを行いましたが、カーターがやったダンクというのは難易度が一段階上のモノでした(マグレディーも斜めに走り込みながらボールを跳ね返し横向きで前傾しながらダンクしたのでアレはアレで超凄いのですが)。

カーターはボードから跳ね返ったボールを、上体を起こしたまま右腕一本でホールドしそのままトマホークで叩き込んだのです、これは跳ね返って来たボールの勢いを考えてもワンハンドでは難しいですが、更にそれをキャッチしたと同時に弓を引くようにタメを作って叩き付ける、この一本は正にカーターのダンカーとしての身体能力の高さを感じざるを得ません。

あの一人アリウープで片手でも難しい上に、更にホールドした後タメを作れるのはカーターぐらいだと思います。

カーターのダンクの凄さは、このボディバランスの良さに凝縮されていると言っても過言ではないでしょう。
 

ダンクに必要な要素を全て持つ男

 
次にカーターのダンクが優れている理由として挙げられますのが、ダンクにおいて重要なポイントとなる、

速さ、力強さ、高さ、滞空時間、美しさ、そしてクリエイティビティー

これらが全て備わっているという点です。

2000年のダンクコンテストの際、解説が

「ジョーダンと違いカーターは一回り大きい身体で、高いだけではなく何よりパワーがある。ジョーダンにドミニクのパワーを足したようなダンカーだ」

と言っていました。

ガードプレイヤーのダンカーは、高さや速さ、浮遊感などはあってもパワー不足、逆に長身のインサイドプレイヤーとなりますとパワーはあってもハングタイム、つまり滞空時間がなくあっさりしてしまうというのが通説でしたが、カーターはルーキー時代からそれなりに身体が出来上がっており、高さと滞空時間があるのはもちろん、とても力強いダンクを披露していました。

更に付け加えますと、先ほどあげたようにカーターは四肢を存分に振り回せるため、腕の稼働域もフル活用しているので、その分スピードも力強さも増すというメリットがありました。

キャリア初期にして彼のダンクというものは、それまででは考えられない程洗練され完成されたスタイルを構築していたのです、それはルーキー時代に対ペイサーズ戦でクリスマリンを振り切った後ベースラインから跳躍し叩き込んだボースハンドのダブルパンプリバースを見れば一目瞭然でしょう。


 

ゲームタイム、コンテスト共に超一流

 
そして次のポイントとなるのが、カーターはゲームタイムでもコンテストでも超一流、という事です。

NBAには数多くのダンカーが存在していますが、技はすごいもののゲームではそこまですごいダンクが見られないコンテスト向けダンカーとゲームではすごいものの、コンテストでは持ち技が特になくパッとしないゲームタイムダンカーの2タイプに分類される傾向があります。

しかし、カーターはみなさんご存知の通りコンテストでは伝説級のパフォーマンスを披露、更にゲームタイムではあらゆるビッグマン(自分が覚えている所で、モーニング、ムトンボ、ラトリフ、ブラッドリー、ベンウォレス、提督、ダンカン)に対してインヨアフェイスのダンクを決めまくり、試合中でもアリウープのウィンドミル、リバース360、ダブルパンプリバース、など数々の技を魅せてきました。

特にラプターズ時代のカーターのゲームタイムのダンクは、お客さん達がカーターのダンクを見るためにラプターズ戦のチケットを買う、というぐらい定評のありすぎる一級品だったのです。


 

伝説の7フッター越えダンク

 
更にカーターが最強のダンカーである事を語る上で忘れてはいけない事件があります、それが2000年シドニーオリンピックでの対フランス戦。

この試合でカーターは、何と7フッターの相手センターを開脚して跳び越えながらダンクを炸裂させてしまいました。


 
させてしまった、という表現を用いましたが、試合中相手ディフェンスを跳び越えるというのはほぼ漫画やアニメ、映画の中だけという次元の話であって、誰もリアルで起こる事だとはこの一戦まで考えていなかったのです。

この一本のダンクは、正にリアルと空想の世界間に存在した境界線を断ち切った歴史的な一発だったと言えるでしょう。

私は当時リアルタイムでこの試合を見ていたのですが、あまりの凄さに我が目を疑うどころか、開いた口が塞がらないどころか、むしろ驚きとかそういう次元を通り越して口が開きませんでした、ただ呆然としてしまいました。

そして、カーターがこの日跳び越えたのは180そこそこのガード選手などではなく、218cmもあるセンタープレイヤーでしたから、この一本が伝説となるのも無理はありません、218cmの選手を目の前にして真っ向から跳躍し跳び越える選手なんて誰もいませんからね…

今でもyoutubeのコメント欄などでは、

「最高のダンカーはカーターだよ、シドニーオリンピックでの一発を見たろ、あれ以上にすごいダンクを決めるやつなんていないよ。」

とあの一発でカーター最強でFAにしてしまう人もいるぐらいです、そのぐらいバスケットボール史上最高のダンクだったという事ですね。
 
さて、ではこの辺りでカーターが最強と言いますか、NBAのダンク界において何れ程大きな存在であるか人々が知らされる事となった、それこそ伝説のイベントについて語る事にいたしましょう。
 

3年ぶりに甦った2000年のNBAスラムダンクコンテスト

 
NBAのダンクコンテストは84年(ABAでは76年に一度行われている)から始まりましたが、97年に一度廃止された過去がありました、その理由というのがそれまでのコンテストでダンク技というのはだいたい出尽くした感がある、若干マンネリして来た、これからはもっとダンク以外でオールスターイベントを盛り上げよう、という動きがあったためと世間一般では言われています、真相はハッキリとは分かりませんが、それらの理由で大方合ってると個人的には思います。

というのも、97年にコービーが最後のチャンピオンとなるまで全く持って真新しいダンクというのは90sに入ってからもほとんど出て来なかったからです。

90sのプレイヤーが見せたダンクというのは大半は80sでも見られたウィンドミル、360、リバース、など大きな変化が見られないものでした。

コービーが決勝でやったBTLは94でアイザイアライダーが披露したものでしたし、言ってしまえばライダーがやった股の下を通すダンクというのも80sに当時ブルズだったオーランドウーリッジがさりげなーく既にやっていたりしたのです。(ライダーとは違い外側から通すダンクでしたが)

ですので、97年を最後に廃止された時点で、ダンクは創造性という意味でも身体能力的にも限界かなぁと思われていた現状があったのです。

しかし、2000年、ダンクコンテストはNBAの舞台に帰って来ました。

その理由も正確な詳細は分かりません、ただビンスカーターというもの凄いダンカーがNBAデビューしたため、是非彼のダンクをコンテストで見てみたい、という流れがあったのは確かなようです、そしてスティーブフランシスやTMacなどカーター以外にもフレッシュで華々しいダンクを決めてくれる若手が台頭してきたというのもあるでしょう。

2000年という記念すべきミレニアムに帰って来たダンクコンテスト、人々の注目は再び開催されるダンクコンテストでどんなダンクが見れるか、ではなく、

果たしてビンスカーターがどんなダンクを見せてくれるか。

コンテスト前のインタビューでもカーターは、

「みんなカーターが優勝すると言っていますが、プレッシャーはありますか?」

と聞かれ、

「プレッシャーは感じないよ、ただ楽しめればいいと思ってる。」

と人々の関心の高さを感じつつも、自分の良さを出せればと平常心を保っていました。

そして、ファンの期待が高まる中開催された2000年NBAスラムダンクコンテスト。

チームメイトのマグレディー、ロケッツのルーキーフランシスが華やかなダンクを決める中、回って来たカーターの一投目。

カーターは一度ゆっくりとフープに歩み寄り、ダンクの動作を一度確認したようでした。

その後コート左サイドに戻り、両手を軽く上げてストレッチし、ボールをバウンドさせ、

リズムよくステップに入り、、、

カーターが魅せたそのダンクは。

全世界が注目したダンク界を救うべく招かれたその男の一発目は。

人々の高まる期待をも凌駕していた。
 

 
それまでダンク技は出尽くしたと散々言われ、マンネリ化し、衰退してきたダンク界を一発で変えてしまった。

通常とは逆方向に360度回転しながら叩き込むウィンドミル。

人々が初めて見る創造性に富んだ一発、

更に、目にも止まらぬ身体の回転、腕の旋回速度、そして圧倒的なパワー。

そして何より、カーターのそれは上からのアングルで見た際にキレイに左右対称となった芸術性溢れる空中姿勢を保っていた。

50点

自分も当時中学三年で丁度日本時間で日曜だったのでテレビで生観戦していたが、この時のアリーナ内は、カーターのダンクがあまりにも凄すぎて興奮の中に呆然が入り交じったような何とも異様な盛り上がりっぷりだったのを今でも覚えている。

「Let’s go home!!」

実況がすぐさまこう叫んだ、

「もう優勝は決まった、さぁみんな家に帰ろう。」

カーターは予選で更にマグレディーにバウンドしてもらったパスを空中で受け取り、両足跳びで踏み切りながら股の下を通す、これまた前代未聞の仰天ダンクを炸裂させ文句無しの100点満点で決勝に進んだ。(二本目はボード裏から助走してのリバース360ウィンドミルだったが、一本目と似てたという理由でケニースミスに49点をつけられた。しかし予選の得点は高得点2つがカウントされるので1本目と3本目で100点)

決勝でもカーターは、肘までリングに突っ込んでそのままぶら下がるダンク、フリースローライン(から足一歩分は出た)から踏み切ってのボースハンドダンクを決め、他を寄せ付けず優勝を果たした。
 

 
このコンテストでカーターは、技が出尽くしたと言われたダンクにおいて、試技5本全て過去に例を見ないダンクを披露したのだ。

しかも、ただ一人6人の参加者の中で、高難易度の技に挑戦しながらも唯一ノーミス(BTLの時はパスの高さが合わずやり直したが、ボールを保持してダンクへ行ったわけではないのでノーカウント)という抜群の安定感を見せつけた。

このカーターのパフォーマンスにより、それまで人々に植え付けられていた「ダンクはもう発展のしようがない」という幻想が完全に打ち砕かれたのだ。

15年経った今でも、2月のオールスターの時期がやって来ると2000年のカーターのパフォーマンスが語られる。

そして、グリフィン始め今を輝くリーグ屈指のスラムダンカー達も、

「自分が憧れたダンカーはビンスカーターだよ。」

と口々に語る辺り、当時ダンクをし始めた学生達が夢中になって真似をしたのがビンスカーターのダンクなのだろう。

だがしかし、多くのダンカーに目標とされながらも、未だに誰もカーター程洗練されたリバース360ウィンドミルを決める事が出来ていない辺り彼の凄さを思い知らされずにはいられない。

オリジナルにして最強最高、

数年前NBA公式で行われた、NBAスラムダンクコンテスト歴代最高のダンク投票のアンケートで45%を占め堂々の1位になったカーターのダンク。

あれを当時見ていたNBAファン、NBAプレイヤーならきっとこう言うに違いない。

「あんなダンクを決めるやつが最強じゃないわけがないだろう。」

と、いつの間にか当時を思い出しながら入り込んでしまってですます調じゃなくなってましたが、とりあえずカーターが最高と言われる理由として大きなポイントを挙げてみました、細かい点をあげたらもっといろいろ語れそうですけども、、、

私としては、バスケットボールにおいてジョーダン以上のプレイヤーは現れないと言われるのと同じぐらい、

ダンクにおいてカーター以上のダンカーは現れない

と思っています、其れ程彼のダンクというのは他と一線を画していて唯一無二の究極の一発だと言えるでしょう。

まぁ38歳と言う年齢でも未だにダンク一発で観客を唸らせる選手なんていないですよね、、、
 

 
それでは最後に、私が最強のステップを誇るダンカーとしてNo.1に挙げたコービーのインタビュー動画を貼っておきます。

2007年、コービーは、Dr.J、ジョーダン、ドミニクの三名と並び、現役のカーターと共にダンクコンテストの審査員に選ばれました。

そして、受けたのがこのインタビュー。
 

 
「Dr.J、ジョーダン、ドミニク、カーター、そしてあなた自身、全員過去に王者になった事のあるもの凄いダンカー達ですが、もし彼らが皆全盛期だとして、コンテストで競ったら誰が勝つと思いますか?」

コービー「ビンスだ。

コービー「ビンスは、スペシャルな、本当にスペシャルなダンカーだよ。確かにジョーダンやDr.Jがやったダンクは、彼らの時代では革命的だったけど、ビンスがコンテストで魅せたダンクは、、、信じられないよ。」

 
正にダンクの神様と呼ぶにふさわしい史上最高のダンカー、ビンスカーター。

今も現役で活躍していますが恐らく引退は其れ程遠くはありません、しかしNBAの舞台を去った後もハーフマンハーフアメージングの伝説は永久に語り継がれる事になるでしょう。

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http://nba-js.com/dunk/dunker/nba-the-greatest-dunker-ever-vince-carter/feed 0
NBA史上最高のダンクコンテスト http://nba-js.com/dunk/dunk-column/the-greatest-nba-dunk-contest-ever http://nba-js.com/dunk/dunk-column/the-greatest-nba-dunk-contest-ever#comments Tue, 23 Dec 2014 11:41:36 +0000 http://nba-js.com/?p=182 今年でかれこれ30周年(97-98、98-99は開催されず)となるNBAダンクコンテスト。

毎年みんな何だ彼んだで楽しみなサタデーの目玉イベントですが、今回の記事ではその長い歴史の中でも私個人的に特に最高のダンクコンテストだったと思う○○○○年のコンテストについて語ろうと思います。

さて、今までの過去記事を読んでる方は、カタ2さんの事だから2000年のアレでしょ〜あれ最高だったでしょ〜たまらんでしょ〜と思ったかもしれませんが、2000年はインパクトという点ではカーターがあまりにも異次元過ぎたので過去最高だったと言えるかもしれませんが、コンテストとしてはイマイチだったというのが正直な感想です。

だって、

カーターが勝つってもうみんな分かってたんですからね。

確か事前に行われた優勝者予想のファン投票で、85%がカーターに投票してたんですよ、そりゃあもう勝敗決まってるコンテスト程つまらないものはないわけです。

そして、蓋を開けてみたらあしたのジョー、じゃなくて案の定カーターの独壇場、そりゃ他のダンカーも全員燃えつきて真っ白な灰と化してしまうのも納得です、リングサイドで安らかな表情になってしまうのも分かりますよ。

井上氏の過去作、ブザービーターでいう所の、ちきう人の中に一人ゴル星人がまざってたレベルでしたからね。

というわけで、2000年はヤバいけどコンテストとしては微妙だった。

と!!なると、

カタ2さんじゃぁあれでしょ〜88年のジョーダン対ドミニクでしょ〜あれ伝説でしょ〜と思われた方!ノンノン!!!

88年は、ジョーダンとドミニクという二人のビッグネームから、ネームバリューが先攻してしまって内容的には過大評価されてしまったと私は思っています。

それまで、お互いにコンテストで優勝しているものの、なかなか怪我などで直接対決が実現しなかったジョーダンとドミニク、88年はその夢の対戦がついに実現したわけでしたが、
肝心の舞台がシカゴだった。

この時点で、こちらもジョーダンの優勝はほぼ決まっていたようなものだったんです。

ドミニクも後のインタビューで、勝てたコンテストだとは思うがいかんせん場所が悪すぎた、と発言しています。

その決勝ラウンドでの二人のダンクですが、ドミニクは一発目にボードに当ててからのワンハンドトマホーク、難易度的にはそこまで高くありませんでしたが、これが綺麗に決まり満点の50。

対するジョーダンは、左から踏み切っての両足跳びダブルパンプリバース、これも迫力があり50点満点。

二投目、ドミニクは右サイドから得意のウィンドミルを披露しましたが、ダンク時にバランスを崩し入り方もスムーズではなく、着地も乱れながらもなぜか満点の50点。

そして、ジョーダンは片足跳びで踏切クラッチしてから八の字を描くようにボースハンドで叩き込みました、これが47点、もちろん会場はシカゴという事もあって大ブーイング。

窮地に追い込まれたジョーダンでしたが、この時点でこのコンテストのシナリオは決まっていたのでしょう。

三投目、もしここでドミニクが満点を出したらその時点で優勝決定、ドミニクは勝てたはずだったのです。

しかし、シカゴでそれが起こる事は有り得なかったのです。

ドミニクは三投目、得意のウィンドミルを再び披露しましたが、今回は左から踏み切ってのボースハンドウィンドミル、決まり方もリムに当たらずキレイに決まりました、正に完璧なダンクを最後に決める事が出来たのですが、このダンクに対し、ジャッジは…

45点。

ドミニクの後のインタビューが全てを物語っていました。

「その前の二投よりも完璧なダンクだった、ジャッジの気持ちは分からない。」

そうです、あの場面で満点を出す事はドミニクには許されない運命だったのです。

そして、絶好の舞台が整ったジョーダン、最後に披露するのはもちろん…

フリースローラインから踏み切るジョーダンの十八番、レーンアップ。

観客はこれでジョーダンが決めて勝ちだと確信していました、助走を長くとり、フリースローラインから跳躍したジョーダン。

しかし、ミス。

最高のフィナーレに水を差してしまった感はありましたが、肝心の二本目ではしっかりと決めて来ました。

このジョーダンのラストダンク時には、ドミニクも「決めれる、大丈夫だ!」みたいな感じでジョーダンを応援していました、見守る表情は冴えませんでしたが、勝てない事は本人がよく分かっていたのでしょう。

内容的には、お互いに持ち味のダンクを披露し合ったと思いますし、ジョーダンのラストダンクも滞空時間も高さもあり素晴らしかったと思います、しかしコンテスト全体としては最高だったとは言えないかなという印象でした、まぁジャッジも難しいですからしょうがないんですけどね。

そして、三本の総合で考えるとジョーダンの勝ちだったというのは特におかしい事ではないと素直に思います、場所関係なく。

そんなわけで今挙げましたこの伝説となっている二つのコンテストは、私としてはナンバー1とは言えない事実を語った上で…

そろそろ私が最高だったと思うコンテストを発表させて頂きます。

それは、
 

2003年デズモンドメイスン対ジェイソンリチャードソンの対決です。
 

この年の二人の対戦は、これぞ真の決勝戦だと言わざるを得ない内容でした。

まず、この二人は前年の優勝者Jrichと一昨年の優勝者メイスンという、正に2000年前期において真のダンク王者は誰か決めるという意味ではもってこいの状況だったんですね。
予選では、お互いに無難に得意な技を披露し、リチャードソンは二投とも満点という好調ぶり、対するメイスンはジョーダンばりのゆりかごダンクをミスしながらも修正し、左手でのトマホークも決め、決勝に駒を進めました。

そして、この決勝が正にドラマ。

先攻となったメイスンは、決勝に取っておいた両足踏み切りでのレッグスルーダンクを一発で成功。

この両足踏み切りの股通しは当時2000年にカーターが披露したのみで、真新しくインパクトもあり、文句なしの満点、一気に会場のボルテージがMAXになった瞬間でした。

そして、このダンクは一昨年メイスンが優勝した時に一度トライして決める事が出来なかったダンクだったんですね、きっと次の機会では決めたいと思っていたのでしょう。

更に、メイスンは本来右利きなので左手でダンクをした事が難易度を上げたように見えました、これは恐らくメイスンにとっては左手の方が難しいからではなく、得意なステップが左右からのステップなので振りかぶるスタイルの時は必然的に左手の方がやりやすいからであると思われます、その証拠に予選でのトマホークも左手でした。

対する、Jrichことリチャードソン、一本目はダブルパンプのボースハンドリバースでしたが、予選の二本とは異なり空中でのバランスも乱れ気味で身体も伸びきり何とも中途半端なダンクとなってしまいました。

これは流石に各ジャッジ10点を出す事は出来ず、トータルで45点と、先行き不安な結果に。(この時のジャッジにジョーダンがいたのですが、なぜか彼だけ10点を出して隣にいるスパッドウェッブから「今のは10点出せないでしょ」と小突かれてました(笑)

しかし、どこか完璧ではない部分があるから、最高が更に際立つ、彼の最後のダンクを見た時そんな印象を受けましたね。

さて、不完全なダンクに終わってしまったJrichに対し、勢いに乗るメイスン、右から両足で踏み切ってのウィンドミルをトライ、しましたがミス。

メイスンは一本目で満点を既に出していますから、ここは何とか無難に決めておきたいと思ったのでしょう、片手でのダンクを止め、結局最後に持って来たのは、
あの88年、ドミニクがジョーダンとの死闘の末最後に披露した、ボースハンドのウィンドミルでした。

あぁ、今振り返るとこの時点で歴史は繰り返す運命だったのね… なんて思います(笑)

決まり方としては綺麗で、ある意味完璧なダンクでしたが、一度前に片手でのウィンドミルをミスしているのと、一本目のレッグスルーとの難易度のギャップで点数は43点と伸び悩みました。

同じダンクでも最初に十八番を持って来るか、後に持って来るか、で点数が変わって来ますから、非常に難しい所ですね。

そして、Jrichにとって絶好の舞台が整ったのです。

勝つには49点以上が必要、ここでは満点が狙える一番インパクトのある持ち技を披露しなくてはいけない。

ここで、最後にJrichが持って来たダンクというのが…

後ろ向きで外側から股の下を通すリバースダンクでした。

実は2002年にJrichが優勝した時、決勝で彼もメイスンと同じようにレッグスルーでのダンクをトライしていました、しかし彼もまたミスをしていたんですね。

最終的にボースハンドのウィンドミルリバースに切り替えての優勝でした、メイスン同様Jrichもミスしたこのダンクをいつか決めたいと思っていたのでしょう。

今回最高の舞台でそれを披露したJrich、しかも前年ミスした通常の股通しではなくアレンジを加えたリバースレッグスルー。

一度だけボールをバウンドさせる位置と高さが合わずやり直しましたが、ダンクに行ってからの修正ではないため、ジャッジにどんな技をやるかはバレませんでした、そして一発のダンクトライで見事超ウルトラ難易度のダンクを成功!!

今まで誰もやった事がない、それをなおかつ一度のトライで最後の最後で決めたJrich。

動画を見ると分かると思いますが、この最後の一投が決まった瞬間の会場の興奮はハンパではありませんでした、メイスンもこれを見た瞬間Jrichに優勝おめでとうと祝福の握手をしていました。

もうこれぞダンクコンテスト!!!メイスンとJrichというリーグ屈指のダンカーによって実現した最高の「コンテスト」でしたね。

ちなみにNBAで披露されたダンク技というのは、ほとんど既にTFB始め多くのストリートダンカーにコピーされていますが、このJrichが披露したリバースレッグスルーに限っては未だにトライする人が少ないのを見ても分かる通り、本当にどれだけ難しいものだったか、そしてそれを最後の最後で一度で決めたJrichは凄まじいと思います。

そしてJrichのダンカーとしてのコンテストに対する姿勢を見ていますと、真の王者はやはり彼だと思わざるを得ません。

実は彼は翌年の自身三連覇がかかったコンテストでも決勝に進み、その決勝で二投目、相手だったフレッドジョーンズが不甲斐ないダンクに終わってしまい、後はJrichが無難に決めれば彼の優勝は確定という場面で、彼はあえて360からのエルボー、肘までリングに入れるダンクに挑戦して敗れたのです。

あえて簡単なダンクで無難に三連覇を達成するのではなく、自らの限界に挑戦する姿勢、この年は予選でもボードに一度当ててからのレッグスルーダンクを一発で決め更に進化を見せ、決勝でも360からのレッグスルー、そして360からのエルボーにトライするなど、ダンク技を競う舞台「ダンクコンテスト」において、常に漢を見せて来たと思います。

というわけで、私個人的に最高だったと思うコンテストは2003年、でした。

感動したコンテストならスパッドウェッブ越えネイトというドラマがあった2006年なんですけどね。ミスりまくっても諦めないネイトも良かったです、他の年ならあんなにトライ出来ないですが(笑)

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NBA最強の「ステップ」を持つダンカー達 http://nba-js.com/dunk/dunk-column/nba-best-steps-dunkers http://nba-js.com/dunk/dunk-column/nba-best-steps-dunkers#comments Sun, 21 Sep 2014 12:45:05 +0000 http://nba-js.com/?p=159 このブログの膨大な(嘘)過去記事を熟読して下さったみなさんは既にご存知でしょうが、私はバスケ&NBAにおいてダンクをこよなく愛しております。

このダンク、NBAを見始めた頃はもちろん最初の数年は特にテレビにしゃぶりつくようにして、NBAのスター選手が繰り出すダンクに見入っておりました。

そして後にダンクコンテストのビデオをコレクションするようになり、徐々にダンクにも豊富な技がある事を知り始めたのです。

幸い私の家には高さ調節つきのリングがあり、自分でも自ら数々の技に挑戦し、

「どの技がどう難しいのか」

を追求していきました、例えば股下を通す場合、片足跳びなら既に踏み切る足と逆足が跳ぶと同時に上がっているからボールを通すのが楽だけど、両足跳びでとなるとあえて足を引き上げなければならないから難しい、またボールを一度バウンドさせた一人アリウープの方がボールを所持していない分跳びやすく、高さのあるダンクが決めやすい、などなど。

もちろん10フィートのリングではありませんでしたが、日に日にダンクの奥深さ、楽しさを感じて行きました、それと同時になぜ私は黒人さんではなく日本人に生まれたのかという運命を疑問に感じh(略

そして、私が自らの身体を駆使してダンクを追求していった結果、

「この選手はすごいダンカーである」

という事に気付かされたプレイヤー達がおりますので、彼らの何がどうすごいのかをこの記事で伝えたいと思った次第であります、はい。

まず、ダンクに多くの種類がある事はこのブログに来る方であればみなさん既にご存知かと思われますが、案外ダンクにおいてみなさん着眼しないポイントというものがあります。

それは、

「ダンクする際にどう踏み切るか」

と言う事です。

大きく分けてダンクに限らずシュートするために跳ぶ動作をする場合、ステップには4種類あります。

左足での片足跳び

右足での片足跳び

そして、右足→左足の順で踏み切っての両足跳び

それから、左足→右足の順で踏み切っての両足跳び

この4種類です。

ほぼ全てのダンカーにおいてそれぞれ得意なステップというものがあり、無意識で跳び上がる際にはその得意なステップになるというのが通説なのです。

さて、それではここで私なりにザッと、過去にダンクコンテストに出場した選手で得意ステップごとにダンカーを分類してみようと思います、ちなみに片足跳びは大半が右利きの左足跳びなので、あえて右足と分類はしません。

片足跳びを得意とするダンカー

ジェームズホワイト
テレンススタンズバリー
アイザイアライダー
ジュリアスアービング
リッキーデイビス
ブレントバリー
セドリックセバロス
アンドレイグダーラ
ダマーデローザン
スコッティピッペン
ラリーナンス
フレッドジョーンズ
クライドドレクスラー
などなど

そして、ここからが更に重要です、片足跳びはほぼレイアップにおいても使うステップなのでほとんどの選手が無難に跳べますが、両足跳びだとなると大きく二極化されます。

まず右足→左足の順で踏み切る両足跳びを得意とする選手。

ビンスカーター
マイケルジョーダン
スティーブフランシス
トレイシーマグレディー
ネイトロビンソン
ジェラルドグリーン
ドワイトハワード
ブレイクグリフィン
リチャードジェファーソン
バロンデイビス
ポールジョージ
ハロルドマイナー(左)

次に左足→右足の順で踏み切る両足跳びを得意とする選手。

ドミニクウィルキンス
スパッドウェッブ
ジェイソンリチャードソン
デズモンドメイスン
テレンスロス
JRスミス
エリックブレッドソー
ジョシュスミス(左)
ディーブラウン(左)

と、これらの選手がダンクに行く際はほとんど全ての機会において得意なステップで踏み切ります。

これは通常ごく自然な事で、誰しもが自分の得意ステップというものを持っているものです、私自身右足→左足から踏み切る両足跳びなら高く跳べますが、左足からの逆ステップだとやはり高さが落ちますし、バランスという点において空中で自由に動く事が出来ません

NBAにおいて歴代最強のスラムダンカーと呼ばれているビンスカーターでさえ、試合中本来の得意ステップではない左足→右足で踏み切ってのダンクは見られません、あってもほぼ垂直跳びのアリウープなどで、ウィンドミルなどの技は無いです。

更に、カーターはよく試合中にリバース360の動作をダンクに限らず多用しますが、あれはリバースが難易度が高いからやってるとかではなく、カーターの得意なステップが右足→左足の踏切&利き手が右手なので自然とそうなっているのです、そして必ずそれをやる際はリングに対して左サイドから踏み切ります、カーターは右サイドから切り込んで踏み切る場合左足→右足のステップは得意ではないので、右サイドからとなると片足跳びか最後に左に切り返しての右足→左足踏切のダンクになります。

そしてこれはカーター以外の全ての右足→左足の両足跳びステップを得意とするプレイヤーに言えます、ジョーダンも例外ではありません。

其れ程ダンカーにとって、得意なステップというのは重要であり、得意ステップと逆のステップも使いこなすというのはなかなか至難の業なのです。

で、その事実を前述した上でここで紹介したいのが、片足跳びも得意とし、更にどのサイドからでもその方向からの切り込みにあった両足ステップを用い自然にダンクを決める事が出来る天才ダンカー達です。

私はNBAナンバー1のダンカーは誰かと聞かれれば、即ビンスカーターでFAですが、このステップという点においては次に挙げる選手達を最上級と考えております。

それは、

09211402.jpg

コービーブライアント

そして、

09211403.jpg

ショーンケンプ

の二名です、他にも両足ステップを二種類器用に使いこなす選手はいますが、リーグ屈指のレベルでダンクを見せたという意味でこの二人を挙げさせて頂きます。

この二名は、試合中に二種類の両足ステップを器用に使いこなし、右サイドからも左サイドからも両足跳びでダンクを決める事が出来ます。

各々の状況によってのダンクのフレキシブルさは本当に天才的と感じます。

まずコービーは試合中に右足→左足踏切のウィンドミルも逆の左足→右足踏切からのウィンドミルも過去に両方披露しています、恐らく頻度から見て得意な方は左足→右足だと思うのですが、右足→左足でもキレイなウィンドミルを決めています。

こちらの動画の3位で右足→左足踏切のウィンドミル、更に2位では片足跳びのウィンドミルも見れます。

コービーは左サイドから切り込んだら右足→左足のカーターやジョーダンと同じステップで振りかぶったモーションからのトマホークを決め、右サイドから切り込んだら左足→右足のステップで身体を弓のようにしならせながらブロックをかわしダンクを決めて行きます。

次にケンプですが、彼は91年のダンクコンテストの際、左サイドから一度バウンドさせてのアリウープ時には右足→左足で踏み切ってのトマホークだったのに対し、後に見せたウィンドミル時は左足→右足で踏み切っています、これは両方どちらのステップでも変わりなくダンクが決めれるという証明だと思います。

↓の動画の一本目と36秒のダンクの踏切足に注目してみて下さい。

ケンプ以外にも85年のジョーダンや03年のリチャードジェファーソンなど得意ステップとは逆のステップ(いずれも順回転の360)でダンクをしていた例はありますが、いずれも迫力不足のダンクで低得点に終わりました。

コンテストでは自分の持つ最高の業を披露しなければなりませんから、そこで本来得意とするステップと逆で跳ぶというのはリスクが伴う事と言えるでしょう。

ケンプはゲームタイムにおいても正に天才的であらゆるシチューエーションで器用に全てのステップを使いこなし、リバースは朝飯前、ウィンドミルも決める、その上パワーが圧倒的という超人ダンカーでした。

というわけで、ダンクを堪能するという点においては単純にすごい業が見れればそれで良いと思いますが、この

「踏切足」

という点にも注目してみると、各選手の味が見えてまた一つダンクの魅力を違った角度から楽しめるかもしれません。

それでは最後に、その二選手のTOP 100 Dunksのハイライト動画を載せておきたいと思います、見ればステップの多彩さに驚かされると思います(そこに着眼してないと普通は気付かないと思いますが)。

特に90sのNBAをあまり見た事がない方には、ケンプのダンクというのは是非一度見て頂きたいと感じます、彼のダンクは正に相手を恐怖に陥れる必殺技と言えるものだったでしょう。現代で言うとグリフィンがそれに近いかもしれませんが…

[Kobe Bryant’s Top 100 Dunks Of All Time]

[Top 100 Shawn Kemp Dunks]

余談ですが、ビンスカーターは95年の高校時代のダンクコンテストではNBAで見せたリバース360ウィンドミルではなく、順回転の360ウィンドミルを披露しています、元々は左足→右足のステップでも迫力抜群で決めれるというのはやはりすごいですよね…、もちろん優勝しています。

↑の動画は今ではこうしてyoutubeであっさり見れますが、昔このビデオを入手するためにものすごーく苦労したものです(泣)

いずれはカーターがダンカーとして最強な理由、私にとっての歴代最高のダンクコンテスト、マイケルフィンリーの側転ダンクは側転にちゃんとなっていたと言えるのか、などトピックとして記事を書いて行きたいと思いますが、私の事なので3年後ぐらいになるかもしれません。

定期的に覗き見して下さってるエロいみなさん、ありがとうございます。

それでは。

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